ジャパンライフ・山口元会長ら14人を逮捕 8000万円詐欺容疑 高齢者ら1万人から2100億円集金

2020年9月18日 11時47分

詐欺容疑で逮捕されたジャパンライフ元会長の山口隆祥容疑者=いずれも18日午前、東京都文京区で(川上智世撮影)

 磁気治療器などの預託商法を展開し、約2400億円の負債を抱えて破綻した「ジャパンライフ」(東京、破産手続き中)を巡り、警視庁など6都県警の合同捜査本部は18日、詐欺の疑いで、元会長の山口隆祥たかよし容疑者(78)=東京都文京区千駄木4=や娘で元社長のひろみ容疑者(48)=群馬県太田市新田上田中町=を含む同社元幹部ら計14人を逮捕した。合同捜査本部は、全国の高齢者ら約1万人から約2100億円を集めた巨額預託商法事件の全容解明を目指す。
 ジャパンライフを巡っては昨年、安倍晋三首相(当時)主催の「桜を見る会」に首相枠で山口容疑者への招待状が送られていたことが明らかになり、野党側が安倍首相らを追及した。
 同社は1個数百万円の磁石入りベストなどのオーナーになれば、別の顧客に貸し出して年6%のレンタル料を得られるとする「レンタルオーナー制度」をうたっていた。合同捜査本部は、実際には磁気治療器はほとんど存在せず、自転車操業状態だったとみて調べる。
 逮捕容疑では、山口容疑者ら14人は共謀し、2017年8~11月、同社が債務超過の状態と知りながら元本を確実に返済するなどとうそを言って、当時58~85歳の顧客の男女12人から計約8000万円をだまし取ったとされる。
 警視庁は「捜査に支障が出る」として認否を明らかにしていない。
 同社は、羽毛ふとん販売会社として1975年に創業し、2003年ごろから磁気治療器の預託商法を始めた。消費者庁は、オーナーの数に見合う商品を保有していない事実を故意に告げず勧誘したなどとして、16年12月から1年間に4回の一部業務停止命令を出した。18年3月に東京地裁が破産手続きの開始を決定した。
 合同捜査本部は昨年4月、特定商取引法違反容疑で山口容疑者の自宅や全国の販売代理店など12都県の約30カ所を家宅捜索した。

◆記者の問い掛けに無言で捜査車両へ

報道陣の問い掛けに無言で歩く山口容疑者(左端)

 ジャパンライフ元会長の山口隆祥容疑者は18日早朝、30人以上の報道陣が詰め掛ける中、東京都文京区のアパートから捜査員に促され、捜査車両に乗り込んだ。
 午前6時半ごろ、捜査員4人が山口容疑者の自宅へ。同7時半ごろ、捜査員に続いて山口容疑者が出てきた。グレーのスーツにマスク、茶色のサングラス姿。しっかりとした足取りで、報道陣を少し見やりながらゆっくりと歩いた。記者が「『桜を見る会』を宣伝に利用したんでしょうか」などと問い掛けたが、言葉を発することはなかった。
 捜査関係者によると、山口容疑者は、東京地裁が破産手続きを開始した18年3月以降、住居を転々とした。福井地裁や名古屋地裁などで、被害者らがジャパンライフを相手に起こした損害賠償請求訴訟が開かれているが、山口容疑者は体調不良を理由に姿を現していなかった。

関連キーワード

PR情報

社会の新着

記事一覧