消費税減税を与党に呼び掛けへ 立憲民主党の枝野幸男代表インタビュー

2020年9月19日 05時50分

新党「立憲民主党」の結党にあたっての意気込みなどを語る枝野幸男代表=18日、衆院第1議員会館で

 立憲民主党の枝野幸男代表は18日、本紙のインタビューに応じ、新型コロナウイルス感染症拡大を受けた経済対策の一環として、消費税率引き下げの協議を与党に呼び掛ける意向を表明した。菅義偉首相は先の自民党総裁選で消費税減税に否定的な考えを示しているが、「政府は既に(大規模な)財政出動をしている。さらに経済が悪化するような状況の時の選択肢としてあり得る」と訴えた。

◆減税を「遅くとも来年4月から」

 枝野氏は減税の実施時期について「遅くとも来年の4月から実行しないとコロナ対策として意味がない」と指摘。実現に向けて「与野党協議のテーブルをつくり、自民党に『うん』と言わせないといけない」と述べた。
 立憲民主、国民民主両党などの合流で衆院が100人超の規模になったことを受け、次の衆院選で政権交代を目指すと強調。早期の衆院解散も念頭に、候補者が決まっていない「空白区」の解消に向けて「急ピッチで準備を進める」と語った。

◆野党連携をさらに強化へ

 16日に行われた首相指名選挙で、合流に加わらなかった新「国民民主」のほか、共産や社民、れいわ新選組の各党が自身に投票したことに関して「共通項の部分はできた」と述べ、野党間連携をさらに強化する考えを示した。
 原子力政策を巡っては、「東京電力福島第1原発事故の検証や、実効性のある避難計画の策定、地元合意などのないままの原発再稼働を認めないという姿勢は変わらない」と説明した。(横山大輔、山口哲人)

◆「政権を目指さなければならない」一問一答

 立憲民主党の枝野幸男代表は18日、本紙のインタビューで「政権を目指す」と次期衆院選に向けた意気込みを語った。(聞き手・山口哲人、横山大輔)
 ―新党結成の意義は。
 「古い自民党的な政治を無理やり7年8カ月引っ張ってきた安倍政権が終わるタイミングで、それとは違う理念に基づく政治勢力の結集ができたことは時代の要請だと思う」
 ―野党が離合集散を繰り返し、安倍政権が長く続いた。
 「2009年の非自民党政権(民主党政権)が国民の期待に応えきれず、自民に対抗する政治勢力の立ち位置が明確ではなかった。その後も野党で理念が共有できていなかったが、今回『支え合い』『機能する政府』との理念で新党の綱領をまとめることができた」
 ―新党の支持率は上がっていないが。
 「合流で支持率が上がるとは考えていない。むしろ、まだ何もしていないのにもかかわらず、世論調査で新党への期待は高い」
 ―旧民主党政権への負のイメージは払拭できたか。
 「最大の問題は経験不足だった。あの経験があるからこそ次はできると信じてもらうしかない」
 ―来年10月までには衆院選がある。
 「現職の衆院議員だけで100人を超える仲間が結集し、自民中心の政治勢力との政権選択をする位置に立てた。政権を目指さなければならない」
 ―首相指名選挙で「枝野幸男」と書いた他の野党との選挙協力は。
 「菅義偉氏より枝野の方が(理念が)近いと判断していただいたことを重く受け止めたい。どのような連携なら国民の理解を得られるかについて、お互いに努力していく。(今回の合流に参加しなかった)国民民主党とも懐深く対応し、最大限の連携を模索していきたい」
 ―新型コロナウイルスの経済対策として「消費税ゼロ」の可能性は。
 「現在も国債を財源に財政出動をしており、経済がさらに悪化する状況ならあり得る。ただ、消費税が下がるかもしれないと国民が思ったら買い控えが起き、消費を冷え込ませて景気対策としては最悪だ。やるなら決めてから2カ月で実行しなければいけない」
 ―「消費税ゼロ」を次期衆院選の公約に掲げるか。
 「選挙の票集めのスローガンに使うつもりは全くない。理想だけ叫んで政権を取っても立ち往生する。単なるパフォーマンスではなく、本当にやるのであれば消費税減税を含む緊急経済対策について与野党協議のテーブルをつくり、土俵に乗せる必要がある」
 ―脱原発の政策は新党で後退したのか。
 「原発事故の検証や実効性ある避難計画の策定、地元合意がないままの再稼働は認めないといった市民連合との合意文書から姿勢は変わっていない」
 ―立憲民主党が国会に提出した原発ゼロ基本法案の取り扱いはどうするのか。
 「バージョンアップする必要があり、これから慎重に精査する」

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