19年度、県内ふるさと納税 「流出額」が過去最多 受け入れ額、南足柄最多

2020年9月20日 06時37分

南足柄市の返礼品で人気のビール(アサヒビール提供)

 応援したい自治体に寄付すると住民税などが軽減されるふるさと納税で、県と県内の三十三市町村への二〇一九年度の寄付額は百十億九千万円(前年度比五十八億円増)、県民が他自治体に寄付したことによる本年度の税控除額(流出額)は三百六十四億七千万円(同二十三億円増)と、ともに過去最多を更新した。 (志村彰太、西岡聖雄、吉岡潤、曽田晋太郎)
 昨年六月に返礼品を寄付額の三割までとする新ルールが適用され、流出額の拡大は前年度の四分の一程度に鈍化した。寄付受け入れ額は前年度より倍増したものの、差し引きの「赤字」を解消するには程遠い。
 受け入れ額が最も多かったのは南足柄市で二十六億六千万円。新ルールによりビールを返礼品にしていた自治体が撤退する中、市内にビール会社の工場があることから「地場産品」の条件をクリア。「同じビールでも本数の組み合わせや定期配達を取り入れるなど返礼品目を増やした」(市担当者)とし、六位だった前年度の八倍以上に増えた。
 海老名市は返礼品のドライブレコーダーが、あおり運転の厳罰化を受けて引き合いが増え、県内四位の八億四千万円だった。寄付受け入れが好調だった他市町も、地元特産品や宿泊券などを返礼品にそろえ、人気を集めた。
 一方、流出額が最も多かったのは横浜市で百四十四億六千万円。次いで、県が九十億三千万円、川崎市が六十三億七千万円。横浜市の流出額は全国の市町村で一位、川崎市は四位だった。横浜市や県など地方交付税を受け取っている自治体は流出額の75%は翌年度の交付税で穴埋めされるが、交付税を受け取っていない川崎市や藤沢市などは流出額分がそのまま減収となり、財政への影響が大きい。
 県財政課の担当者は「県や特産品の少ない都市部は、旅行や体験ツアーなどを返礼品にして巻き返しを図っている。ただ、新型コロナウイルスの影響でツアーの返礼品は伸び悩むだろう」と頭を抱えている。

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