中国とバチカン、暫定協定は延長の見通し 司教候補、中国側が選定 「対話続けながら弾圧抑制か」

2020年9月21日 06時00分
 バチカンと中国政府は2年前の歴史的和解に伴い、中国国内の司教の任命権を巡って暫定合意した。バチカンの首相に相当するパロリン国務長官は14日、10月に期限を迎える暫定合意について「合意の方向性は続ける価値がある」と延長させたい考えを表明した。中国外務省も延長に前向きな姿勢を示しており、合意は延長される見通しだ。
 1951年にバチカンと国交断絶した中国では、政府公認の中国天主教愛国会が独自に司教を任命してきた一方、バチカンは司教の任命権はローマ教皇のみにあるとして対立してきた。バチカンと中国の合意内容は非公表だが、中国側が選んだ司教候補から教皇が承認する仕組みとされる。
 しかし、カトリック系メディアは、この2年で地下教会の聖職者が愛国会に入るよう迫られたり、拘束されたりする例が相次ぐと伝える。パロリン氏も「合意の成果は芳しくない」と認める。中国のキリスト教事情に詳しい北海商科大の佐藤千歳准教授は「バチカン内部には対中政策をめぐる路線対立もあるが、中国の宗教弾圧を認識した上で、対話を続けることによって弾圧を抑制するという方針なのだろう」と指摘する。

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