「核が安全もたらす」は間違い 鳩山由紀夫、田中真紀子ら米国「傘下」の元首脳ら56人が署名

2020年9月22日 05時55分

原爆ドーム=広島市中区で

 米国の「核の傘」に依存する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国や日本、韓国の元首脳ら計56人が、核兵器の保有や使用を全面的に禁止する核兵器禁止条約への参加を求める公開書簡に署名した。2017年にノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が21日、発表した。書簡は、署名者の現政権にそれぞれ送付される。(柚木まり)

◆世界的コロナ禍で緊急性 国際協力訴え

 NATO加盟国のうちカナダやドイツ、イタリアなど20カ国の元首相や元外相らのほか、韓国元外相の潘基文バンキムン前国連事務総長、NATO事務総長経験者2人などが署名。日本からは鳩山由紀夫元首相、田中真紀子元外相、田中直紀元防衛相が名を連ねた。
 書簡では、新型コロナウイルスの世界的大流行により、核戦争を含むあらゆる脅威に対する国際協力が緊急に必要になったと強調。同時に「核兵器が爆発するリスクは高まっている」と危機感を示し、各国首脳に対して核軍縮を進めるために核禁条約を支持し、他国にも参加を働き掛けるよう求めた。「核の傘」については「核兵器が安全をもたらすという危険で間違った考えを広め、核の危険を永続化させる」と批判した。
 ICAN国際運営委員の川崎あきら氏は、本紙に「日本政府は『核の傘』による安全保障を理由に条約に反対しているが、この書簡を踏まえ、発想を転換させるべきだ」と述べ、国会での議論を急ぐよう求めた。同条約の発効には50カ国・地域の批准が必要で、これまでに44カ国・地域が批准している。

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