<ふくしまの10年・イチエフあの時 事故発生当初編>(1)巨大津波襲来

2020年9月22日 07時24分

防潮堤を破壊し、福島第一原発を襲う大津波=東京電力提供

 二〇一一年三月十一日、東日本大震災の巨大な揺れで、運転中だった東京電力福島第一原発1〜3号機は自動的に緊急停止した。だが、約四十分後の午後三時二十七分ごろから数度の津波に襲われた。
 むき出しの海水ポンプは破壊。崖を崩した海抜十メートルの敷地にある1〜4号機の建屋は最大五・五メートルまで浸水し、地下の電源盤や非常用発電機は水没して壊滅。最悪レベルの原発事故につながった。
 写真は5号機近くの高台からの撮影。津波は、「八」の字に延びた防潮堤を破壊しながら乗り越え、護岸近くの重油タンクや5、6号機用の貯水タンクをのみ込んだ。
 地震発生時、港湾内ではタンカーから重油タンクへの給油中。タンカーは沖合へ避難し難を逃れたが、タンクは引き波でさらわれた。
 当初からツイッターで原発の様子を発信してきたベテラン作業員のハッピーさんは、地震発生時は原子炉建屋にいた。ゴゴーっという地響きがして大きな揺れが来た。「建屋内に五十人以上がいた。もし大津波が近づいていると伝えられていたら、冷静に避難できただろうかと今は思う」
 事務所で点呼中に突然、西から突風が吹き、空から雪が降ってきた。「津波風だ!と誰かが叫んだ。この時、津波がイチエフを襲ったのかもしれない」 (片山夏子、山川剛史が担当します) 
 ◇ご意見はfukushima10@tokyo-np.co.jpへ

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