<始動 衆院選@いばらき>4区・2区・3区 最新情勢

2020年9月23日 07時20分

◆4区 菅氏側近の「王国」強固

 自民党現職で経済産業相の梶山弘志氏に、共産党新人の大内久美子氏が挑む構図となる見通し。
 梶山氏が、父で元官房長官の故・静六氏から強固な地盤を受け継いだ保守王国。静六氏は菅義偉首相の「政治の師」で、梶山氏には首相側近として地元の期待も高まっている。
 梶山氏は二〇〇〇年の初当選以来、ほぼ毎回、次点候補に貫禄勝ち。自民に逆風が吹いた〇九年でさえ、民主党候補を約七千票差で退け、県内選挙区で唯一、自民の議席を死守した。
 こうした経緯から、野党にはハードルの高い選挙区だ。今のところ、新「立憲民主党」や新「国民民主党」に候補擁立の動きはない。大内氏は「私が共産公認で統一候補になることを望む」と意欲を見せる。
 選挙区の五市町はすべて日本原子力発電東海第二原発(東海村)の三十キロ圏で、避難計画策定の対象。再稼働問題に関心の高い地域事情がある。
 大内氏が野党統一候補になった場合、梶山氏が中枢で支える菅政権への批判票や、東海第二再稼働に反対する世論の受け皿となり、立民や国民などの支持層からも幅広い支持を集められるかが課題となる。

◆2区 自民ベテランに陰り

 自民党現職の額賀福志郎氏と新「立憲民主党」元職の藤田幸久氏の初顔合わせになりそうだ。
 額賀氏は当選十二回で、財務相や党政調会長などを歴任。七十六歳という年齢から地元では引退論もささやかれるが、陣営関係者は「本人は元気で、出るつもりだ」と否定する。
 小選挙区制が導入された一九九六年以降、安定して十万票を超える得票を維持してきたものの、近年は求心力の陰りを指摘する声も。地元の保守系地方議員は「票のまとまりがなくなってきている。負けることはないと思うが、僅差の可能性もある」と話す。
 県選出の参院議員を務めた藤田氏は、昨年の参院選の際、旧国民民主党から旧立憲民主党に移籍する過程で旧国民を除名された経緯がある。支援してきた連合茨城にはしこりも残るが、新「国民民主党」に対抗馬を立てる動きはない。
 課題は2区での知名度アップ。藤田氏は「農業や財政などで解決してきた課題があり、党派を超えて支持してくれる人もいる」と語る。日本医師会長として民主党政権を支えた原中勝征・元県医師会長らが、後ろ盾として知られる。
 共産党は候補者擁立を見送る方針だ。

◆3区 立民の2新人が競合

 自民党現職の葉梨康弘氏が、最近三回は次点候補の倍以上の得票で圧勝している。対抗馬には旧立憲民主党新人の高杉徹氏、旧国民民主党新人の梶岡博樹氏が手を挙げていたが、両氏とも合流新党「立憲民主党」に参加。新立民の県連組織が整っておらず、一本化の調整はこれからになる。
 葉梨氏は「七年八カ月も続いたのだから大変な内閣」と安倍晋三前政権を評価し、「アベノミクスの継承か、新たな経済政策かを問う選挙」と位置付ける。新型コロナウイルス対策など、与党議員として取り組んだ成果をアピールする。
 守谷市議や県議を務めた梶岡氏は「税金は安心して預けられず、隠蔽(いんぺい)や改ざんがまかり通る。民主国家ではない」と自公政権との対決色を強める。「自民の壁は厚く甘い戦いではないが、十年がかりでも議席を取る」と長期戦も見据える。
 前常総市長の高杉氏は「小泉構造改革、アベノミクスが非正規雇用を増やし、地域医療の崩壊を招いた」と訴える。「政権交代可能な政党になった」と新立民の誕生を歓迎するが、梶岡氏との競合解消については「大きな視点で見れば必要」と話すにとどめる。
 共産党は候補者を擁立しない方向だ。

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