大統領選に負けたら「詐欺」を主張、トランプ氏 最高裁人事は選挙前に

2020年9月25日 05時50分
23日、米ホワイトハウスで記者会見するトランプ大統領=ゲッティ・共同

23日、米ホワイトハウスで記者会見するトランプ大統領=ゲッティ・共同

  • 23日、米ホワイトハウスで記者会見するトランプ大統領=ゲッティ・共同
 【ワシントン=金杉貴雄】トランプ米大統領は23日、死去した連邦最高裁判所のリベラル派判事ギンズバーグ氏の後任を巡り、11月の大統領選の結果が最高裁で争われる可能性があるため自らが指名する新たな判事を選挙前に任命したいとの考えを明らかにした。劣勢が伝えられる中、仮に敗北すれば「詐欺選挙」を主張し、訴訟に持ち込む意向も示唆した。

◆最高裁人事は「選挙前がいい」

 トランプ氏は記者団に対し、大統領選の結果は「最高裁で決着すると思う」と強調。「判事の任命は選挙前の方がいい」と指摘した。理由として、自ら不正が横行すると主張する郵便投票の急増を念頭に「民主党が詐欺をけん引しているからだ」と語った。「(最高裁で判事の判断が割れ)4対4になる状況は良くない」とも主張した。
 連邦最高裁判事の定員は9人で、保守派とリベラル派の構成はこれまで5対4。ギンズバーグ氏の死去で5対3となり、既に保守派有利の状況になっている。
 ただ、各判事は案件ごとに独自に判断するため、保守派、リベラル派が常に一致した結論を示すわけではない。例えば保守派のロバーツ最高裁長官は今年、中絶を巡る訴訟など3件でギンズバーグ氏らに同調した結果、リベラル派の主張が多数意見の判決となった。

◆訴訟のための「予防線」

 大統領選では共和党のトランプ氏が民主党のバイデン前副大統領に支持率でリードされ、危機感を募らせている。こうした中でトランプ氏は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で増加が予想される郵便投票で不正が行われると繰り返し主張。仮に敗北の結果が出た場合、訴訟に持ち込むための「予防線」を張っている。
 最高裁判事の任命は、トランプ氏がたとえ選挙で負けても現任期の来年1月20日までなら可能。しかし、選挙結果を巡り訴訟に持ち込んだ時に備え、共和党に近い保守派判事をさらに増やすことで、自らに有利な判断が示されることを期待しているとみられる。
 判事候補を承認するか否かを判断する上院は現在、共和党が多数を占める。トランプ氏による任命に反対を表明した共和党議員はわずかで、野党の民主党が止めるのは難しいとみられている。トランプ氏は候補を女性5人に絞ったとしており、26日にも指名する。

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