森監督が講演「学びは生きる力に」 夜間中学のドキュメンタリー制作 習志野で上映会

2020年9月25日 07時12分

ドキュメンタリー映画の上映後、講演する森康行監督=習志野市で

 夜間中学校のドキュメンタリー映画を制作した森康行監督を招いた上映会が17日、習志野市の実籾コミュニティホールであった。森監督は夜間中学の必要性を説きながら、「学ぶということは、知識を身に付けるだけでなく、生きていくための力を付けることだと思う」などと語った。(保母哲)
 夜間中学は戦中戦後の混乱で教育を受けられなかったり、貧困で通えなかった人、不登校だった人、外国人の子どもらの受け皿となっている。近年はいじめで登校できず、学んでいる生徒も増えている。
 上映されたのは、森監督が手掛け、二〇一九年に公開された映画「こんばんは2(ローマ数字の2)」(約四十分)。柏市と松戸市にある自主夜間中学をはじめ、各地の学校で学ぶ人たちの姿と思いを描いた。〇三年に公開された「こんばんは」の特別編。
 「こんばんは2(ローマ数字の2)」では、各地の夜間中学で学ぶ人たちが紹介され、「貧しくて給食代が払えず、何度も先生に請求されるのが嫌で学校に行かなくなった」と話す女性や、いじめを受けた男性の思いを紹介。
 カンボジアの難民女性は「内戦になり、老いも若きも、病気でも働かせられた。働けないと殺される。日本は何でこんなに幸福なのかと感じた」。フィリピンから来日した女性は「私にとって、学ぶことは生き延びること」とコメントしている。
 上映後の講演で森監督は「夜間中学は、その時代ごとの社会の矛盾を反映している。学びたいと思っている人は多いが、学校数が少ない」と指摘。「外国人や八十代や九十代の人もいる夜間中学から、何のために学ぶのかが見えてくる。今後の教育を考える際、その指針が夜間中学にあると思う」などと、参加した約五十人に話した。
 今回の上映会を催したのは、習志野市を中心にした市民でつくる異業種交流会「令和大久保会」。毎月第三木曜に例会を開いており、今回は一般にも呼び掛けたワンコイン(五百円)上映会として開催した。

関連キーワード

PR情報

千葉の最新ニュース

記事一覧