<くらしの中から考える>修学旅行(みんなの声)

2020年9月25日 07時19分
 新型コロナウイルスのために、今も大きな影響を受けている修学旅行。その意義について紹介した四日の記事には、延期になったり、行き先が変わったりした子どもたちの意見や、四十年も前の思い出をつづったお便りなど、世代を超えて声が寄せられました。
 岐阜県瑞浪市の陶小学校は、六年生の修学旅行が一泊二日の京都・奈良から、日帰りで県内の高山市へと変更。勝桔平君(12)は「自分の地域では見られない文化や特色が分かる」とつづる。「どんな方言を使っているか、自然は豊かなのか。育った町から出ることで、他の地域の良さを知れる」。近藤大和君(12)は「マスクや消毒薬を自分で持ち、ソーシャルディスタンスを意識しては」と提案する。
 五月の予定が延期になった愛知県犬山市の小学六年、西尾ゆず葉さん(12)は「一年生の時から楽しみにしていたので、がっかりした」と肩を落とす。「仲間と協力して自分たちで考えて行動する力を身に付けることができる。思い出をつくると同時に、学ぶこともできるいい機会」
 愛知県半田市の横川小五年の伊藤由里子さん(11)も「友達と旅行に行くことは子どものうちではなかなかできません。友達と協力したり、いろいろなことを経験できる貴重なとき」とつづった。
 来年以降の実施を心配する声も。名古屋市の小学五年の女子児童(10)は今年、岐阜県中津川市への野外学習が中止に。「友達と一緒に泊まるのは初めてで楽しみだったのに。大人はGo(ゴー)To(トゥー)トラベルで旅行しているのに、なぜ子どもは我慢しなくてはいけないのか」と疑問を投げかける。

◆思い出と学びの場/費用負担憂う声も

 四十年前の思い出を寄せた読者もいた。今も修学旅行の文集を取ってある愛知県豊橋市の女性(52)は、小学校の修学旅行で京都と奈良へ。まだ珍しかった新幹線に乗り降りするため、「先生がストップウオッチを片手に、発車時間に間に合うように、音楽室で練習した」と懐かしむ。
 一方、改めて行事の意味を問い直す声も上がった。岐阜県多治見市の中学一年、佐藤大知君(12)は「遊びに行くような意識が問題」と指摘。「修学旅行で兵庫県豊岡市へ行った時は、事前にコウノトリや米について入念に調べたことで、現地の人の話が理解でき、深い質問もできた」と力を込める。
 小学五年、中学二年の子を持つ東京都あきる野市の母親(40)は、費用の負担を憂う。中二のスキー教室、中三の修学旅行でそれぞれ五万円台の出費。今年はコロナの影響で、近隣に場所を変更する学校もあった。「遠くに行かなくても文化や自然に触れられる場所はたくさんある。全ての家庭が参加しやすいよう、見直してもらえたら」とする。

◆意義や目的 見直しを

 25年たった今でも、中学校の修学旅行で友達と回った金閣寺の景色をよく覚えています。一方で、自分が親となり、費用の負担が思った以上だと知りました。コロナは、修学旅行の意義や目的を見直すいいチャンス。「楽しかった」だけで終わらない、一生の思い出をつくってほしいです。 (長田真由美)
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