住居確保給付金の支給決定が21倍に コロナで困窮、制度拡充へ要望書

2020年9月26日 05時50分
 住まいを失う恐れがある人に家賃を支給する住居確保給付金の支給決定件数が、7月までの4カ月で2019年度1年分の21倍に当たる8万5000件(速報値)となったことが厚生労働省への取材で分かった。住居関連の問題に取り組む市民団体は25日、新型コロナウイルスの影響で生活に困窮する人が増加する中、制度拡充を求める要望書を厚労省に提出した。(中村真暁)

厚生労働省の担当者に要望書を提出する稲葉剛さん(右から3人目)ら=25日、東京・千代田区で

 住居確保給付金は離職や廃業した人に、3~9カ月分の家賃相当額を支給する制度。求職中の人を対象にしていたが、コロナの影響を受けて4月に対象要件が緩和され、一時的に収入が減少した人なども申請できるようになった。
 厚労省によると、支給決定件数は19年度の3972件に対し、4月が3393件、5月が2万6591件、6月が3万5241件、7月が2万554件。4~7月の合計は8万5779件だった。リーマン・ショックの影響を受けた10年度の3万7151件と比べても、倍以上だった。
 要望書は市民団体「住まいの貧困に取り組むネットワーク」が提出。収入が回復しないま年内にも支給期限を迎えてホームレス化する人が続出する恐れがあるとし、支給期間を少なくとも1年間に延ばすことや、窓口担当者の負担軽減、人員増などを求めた。
 稲葉剛世話人は「給付金を最後の頼みの綱としている人は多い。いつコロナが終息するかも分からず、見直して」と話した。

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