南武線 武蔵小杉−矢向駅間 開かずの踏切除去に「15年」 川崎市、都市計画を年度内に決定

2020年9月26日 07時12分
 「開かずの踏切」が問題化しているJR南武線武蔵小杉−矢向駅間(川崎市中原区、幸区)の連続立体交差事業について、市は二十五日、本年度中に都市計画決定を行う方針を示した。約四・五キロの区間に九カ所ある踏切を除去して、人が往来できるようになるまで「おおむね十五年を要する」との見通しも明らかにした。(安藤恭子)
 川崎市議会決算審査特別委員会のまちづくり分科会で、河野忠正議員(公明)の質問に答えた。市によると、南武線の高架化をめぐっては、区間内の踏切九カ所のうち五カ所が、ピーク時の遮断時間が一時間当たり四十分以上の「開かずの踏切」とされ、遮断機が下りた後も人が横断するケースが相次いでいる。朝のラッシュ時には自転車や人があふれ、児童の通学の安全も確保できないとして、懸案とされてきた。
 二〇〇七年、高架化を求める市民の請願を、市議会が全会一致で採択。今ある線路を並行する仮線路にいったん切り替えた上で、高架線路を敷設する「仮線高架工法」を採用する方針だが、この工法の決定などにも時間を要し、都市計画決定が二年遅れとなった。
 現状の試算で千百八十五億円の事業費を見込むが、物価変動の影響で上昇する見通し。市が国の補助金と合わせ事業費の90%をまかない、残る10%をJR東日本が負担する。本年度中の都市計画決定に向け、市は近く住民に向けた素案説明会や環境影響評価の手続きを進めるという。
 市道路整備課の長谷川智担当課長は「コロナによる市財政への影響や電車需要の変動など不確定な要素もあるが、高架化は、危険な『開かずの踏切』対策の切り札。住民の理解を得て次年度以降、用地買収に向けた手続きを進めていきたい」と話した。

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