「親しみやすさ」で再出発 コロナで閉店、横浜の飲食店 小規模店舗で開店目指す

2020年9月26日 07時24分

改装中の店舗に立つ小山さん=横浜市港北区で

 地元で採れた野菜を使った料理で親しまれていたものの、新型コロナウイルスの感染拡大で七月末に閉店を余儀なくされた飲食店「農家レストランSOZAIYA」が、十月の再開に向けて動きだしている。もともとあった横浜市都筑区の店舗は広く、地域にもっと親しみを持ってもらおうと、同市港北区の小規模な物件に移転する。(志村彰太)
 経営するのは、港北区の農家・小山晃一さん(44)。六十アールほどの農地を持つ農家の長男として生まれ育ち、大学卒業後は営業マンとして会社勤めをしていた。二〇一一年に「新たな販路開拓など、農業は可能性に満ちている」と感じ、実家に戻った。ちょうど、株式会社が農業に参入できるよう法改正されるなど、農業を取り巻く環境が変化しつつある時期だった。
 「料理人と連携したら、活動の幅が広がりそう」。一七年、付き合いのあった料理人と共に「そざいや」を市営地下鉄センター北駅前に開業。店は百三十平方メートル、五十席と比較的大きな規模だった。知り合いの農家の作物も仕入れ、料理に使う食材の八割を地元産で賄うようにした。
 家族連れらに人気だったものの、新型コロナの影響で四月十一日から休業。そのまま七月末に閉店した。客数の減少に加え、「もっと小規模で客との距離が近い店がいい」と考えていたことも、閉店の決断を促した。移転先は東急東横線大倉山駅近くで、広さと席数ともに半分に減らす。
 新店舗名は「農家ダイニングそざいや」とする。「農家と消費者をつなぐ」とのテーマは変えず、客と「顔の見える関係」を重視する。メニュー名に農家の名前を入れるほか、写真などを店内に掲示して農家に親しみを持ってもらう。一方、新型コロナの感染防止対策にも確実に取り組み、消毒とマスク着用、換気を徹底する。
 改装費の一部に充てるため、十月七日までクラウドファンディングサイト「FAAVO横浜」で、二百万円を目標に寄付を募っている。小山さんは「頑張っている農家を知ってもらうため、新天地で再起したい」と話している。

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