介護施設正社員ボクサー、世界へ 多摩区のジムに所属 元日本王者・黒田雅之選手

2020年9月27日 07時26分

デイサービスで働きながら現役を続けるボクサーの黒田選手(中央)とデビュー戦を控える大石選手(左)、白崎選手(右)=幸区で

 川崎新田ボクシングジム(多摩区)に所属する元日本ライトフライ級王者、フライ級王者の黒田雅之選手(34)が、市内のデイサービスで働きながら、十一月に決まった再起戦に向けてトレーニングに励んでいる。生活に困らない環境を力に、再び世界を目指す。 
 黒田選手は昨年五月に世界タイトルに挑戦し敗れたが、今年一月に現役続行を明言。三月に決まっていた試合がコロナで中止になったことを機に、短時間勤務も可能な多摩区の機能訓練型デイサービス「晴」で正社員として働き始めた。
 黒田選手は現在、週に五日、午前八時半から午後二時半までの一日六時間、利用者の身の回りの世話をしたりリハビリを手伝いながら、十一月十二日に東京・後楽園で開かれる一年半ぶりの試合の準備に励んでいる。
 今月十八日に市内で記者会見した黒田選手は「安心してボクシングに取り組める環境をつくってくれた方々に感謝したい。今まではアルバイトで、負けたらどこで野垂れ死ぬのかと覚悟しながら試合に臨んでいた。規則正しい生活が送れるようになりよく眠れ、体調も良い」と話し、「やるからには頂上を目指す。職場の人たちにベルトを見せたい」と決意を新たにした。
 施設を運営するSOERUTE(ソエルテ)の山上剛史代表は「筋肉の使い方を熟知しているのでリハビリの効果が目に見えて上がり、利用者や家族から非常に喜ばれている。認知症の方も黒田君の顔を見ると元気になる」と信頼を寄せる。
 同ジムでは大石真之選手や白崎隼樹選手もデイサービス施設や幼稚園で働きながら、十〜十一月のデビュー戦を目指している。
 問い合わせは同ジム=電044(932)4639=へ。 (高橋ななみ)

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