大人よ、さらに奮起を

2020年9月28日 07時11分
 「甲子園の土」が入ったキーホルダーが知り合いの球児の元にも届いた。阪神甲子園球場と阪神球団が各高校を通じ全国約五万人の高三球児を励まそうと贈った。阪神ファンではないけれども善意には素直に頭が下がる。
 春の選抜高校野球大会、夏の全国高校野球選手権大会の中止で目標を失った子どもたちのため、大人たちは頑張ったと思う。
 消毒徹底など感染対策に注意を払い、東京はじめ各都道府県ごとに工夫して代替大会、夏の甲子園では選抜出場内定校を対象に各校一試合限定の交流試合を開いた。「甲子園の土」キーホルダーがメルカリなどフリーマーケットに出品されたとも報じられたが、大半の球児は、活躍の場が改めて用意されたことに希望を取り戻し、大人への信頼を新たにしてくれたと信じる。
 苦境にある若者のため、大人がやるべきことはまだたくさんある。オンライン中心の講義で孤独感を強める一方で、学費を払い続けなければならない学生。小中学校、高校は再開し、旅行を促す「Go To トラベル」まで始まった。大学も感染防止を図りつつ、リアルな触れ合いを増やす工夫の余地はあるのではないか。もっと知恵を出し合いたい。知の拠点であるはずならば、なおさらだ。
 コロナ禍で「自助、共助」でままならないことも多い。新政権もぜひ、若者らへの「公助」を惜しまないでほしい。 (熊倉逸男)

関連キーワード


おすすめ情報