高崎の養豚場で豚熱 県が殺処分や消毒に着手

2020年9月28日 07時31分

作業に向かう県職員ら=高崎市で(県提供)

 高崎市の養豚場の豚に「豚熱(CSF)」の感染が二十六日に確認されたのを受け、県は同養豚業の豚全頭の殺処分を開始した。県によると、殺処分や消毒など現地での一連の作業は一週間ほど続く見込み。二十七日には県庁で「県特定家畜伝染病(豚熱)対策本部会議」を開き、発生原因解明のため調査を進める方針を確認した。一方、全国有数の養豚県として知られる県内での感染に養豚関係者から驚きと不安の声が漏れ、衝撃が広がった。(池田知之)
 同養豚場は約五千四百頭を飼育。二十七日は県職員や獣医師、自衛隊員ら約二百人が現地で作業に当たった。同日午後三時現在で千百二十頭を殺処分した。処分した豚は養豚場の敷地内に埋め、養豚場の消毒も進める。養豚場に出入りする車を消毒するポイントも四週間ほど設け、感染拡大を防ぐ。
 山本一太知事は本部会議後、報道陣に「豚熱を食い止めるよう全力を尽くす」と述べた。
 自身も約二万頭を飼育する養豚場を経営する、県養豚協会の岡部康之会長は「県内での発生は驚いた。ワクチン接種など手厚い対策をしていたのに、なぜ発生したのかしっかりと検証してほしい」と話す。「親から引き継いだ子ブタの抗体は三十〜四十日で切れる。その時期の子ブタに感染したのでは」と推測する。適切な時期にワクチンを接種できるよう、県の家畜防疫員(獣医師)の充実などを求めた。
 JAグループ群馬は、二〇一八年九月に岐阜県で国内二十六年ぶりの豚熱が発生して以来、消毒用の消石灰や噴霧器の配布などを進めてきた。JA群馬中央会は「全国有数の養豚県として非常に残念。県や関係機関と連携して対策を進めていく」。豚熱は人へは感染しないことや、感染した豚の肉は市場には出回らず、もし食べたとしても人体には影響はない点を強調。「風評被害につなげないため、消費者に対し、安全であることのPRを進めたい」とした。

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