中曽根元首相の合同葬、予備費9600万円は「必要最低限」? 政府支出に法的根拠なし 

2020年9月28日 21時32分
 政府は、10月中旬に営まれる故中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬の経費として、2020年度当初予算の予備費から9643万円を支出する。内閣府によると、政府が経費を支出する法的な根拠や基準はない。合同葬の費用は自民党の負担分と合わせて計2億円弱で、インターネット上などでは「高すぎる」「税金の無駄遣い」との批判も出ている。(柚木まり)
 加藤勝信官房長官は28日の記者会見で「過去の先例などを総合的に勘案して執り行う。新型コロナウイルス対策などに万全を期す必要がある。そういった観点から積み上げられている必要最低限の経費だ」と強調した。
 内閣府の合同葬準備室によると、経費は政府と自民党が折半して支出し、全体では1億9000万円程度の見込み。合同葬は、新型コロナ感染拡大の影響で、3月から延期された。政府は当初、経費として約8270万円を見込んでいた。
 参列者数は当初想定の約4000人から約1500人に縮小させる。それでも、感染防止対策としてホテルの別室を借り上げるなどするため、政府の経費は約1400万円増える。
 内閣・自民党の合同葬は07年8月の故宮沢喜一元首相以来。元首相の葬儀を公費を支出して営むかどうかについて、準備室は本紙の取材に「明確な基準はない。政府や党、遺族と相談してその都度決定している」と説明した。宮沢氏の合同葬にいくらかかったか把握していないという。
 これまで国葬や国民葬なども含め、元首相10人の葬儀を執り行ったとしているが、遺族から辞退の申し出を受けて開催しなかった事例もある。立憲民主党の蓮舫参院議員はツイッターで「自民党と政府の合同葬は適切か」と疑問を呈した。
 合同葬は10月17日にグランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で営まれる。

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