急な入院、慌てないで 身の回り品バッグがあると便利

2020年9月29日 07時13分

浅井さんの入院準備バッグの中身

 急な病気やけが、さらに新型コロナウイルスの感染拡大も相まって、入院の可能性は高齢者や持病のある人に限らない。緊急の入院では、自分で一つ一つ取りに帰ったり、買いそろえたりできない場合も。ただでさえ慌てがちなそんな時に備え、必要なものをまずは数日分、前もってバッグにまとめておくと便利だ。 (吉田瑠里)
 雑誌「婦人之友」の愛読者が生活の知恵を学び合う「名古屋友の会」。その集まりで、名古屋市天白区の浅井恵子さん(69)は入院バッグの準備を呼び掛けている。きっかけは二十五年ほど前、交通事故で緊急搬送されたこと。幸い日帰りで済んだが、衣類や食器など必要な品をまとめておく大切さを知った。今は押し入れに入れ、家族にも伝えてある。
 中身はその後、父親の入院に何度か付き添った経験などを基に選んだ。手提げ袋はトイレに行く際などベッドを離れる時に貴重品を入れると便利。レッグウオーマーやスカーフは「寒いと眠れないから」。三千円程度の少額の現金はテレビや冷蔵庫を使うのに必要なカードを買うためだ。七月に夫が急病で入院した愛知県日進市の女性(72)は「浅井さんの言う通りに準備したら、ゆっくり病人のそばにいられた」と振り返る。
 藤田医科大病院(同県豊明市)で入退院の支援をする医療連携福祉相談部看護長の渡辺みささん(51)によると、日用品はレンタルのほか院内の売店でもそろうが、好みやサイズが合わなかったり、病院によっては夜間閉まっていたりすることも。寝間着は診察を受けやすいよう前開きがお勧めだ。点滴をしながら着替えることもあるため、袖口の広い物がいい。室温を調節するのが難しい大部屋は、カーディガンなどの羽織物があると役立つ。脱げやすく転ぶ危険があるスリッパより、かかとを覆う室内履きの方が安全だ。
 下着は複数枚を準備。新型コロナが心配な今は、万が一、本人や家族が感染すると、病院から汚れ物を持ち出すことが難しくなる。「サイズが合う使い捨てパンツも多めに入れておくと安心」。マスクも最低五枚はあるといい。新型コロナにかかわらず、食器用洗剤やスポンジ、入浴用せっけん、シャンプー類の共有は感染の原因になるため持参を求められる場合がある。食器は自分で洗えない場合に備え、割り箸や紙コップを用意すればいつでも清潔なものが使える。大部屋で迷惑にならないよう、テレビやラジオを視聴する際のイヤホンもあると便利だ。
 保険証類や服用中の薬が分かる「お薬手帳」なども忘れずに。介護を受けている場合は「ケアマネジャーの連絡先も分かるようにしておいて」。入れ歯用品や補聴器、ひげそり、コンタクトレンズ用品や生理用品など普段の生活に必要な物は何かを考えておくと、いざという時に慌てない。

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