市民団体、選択的夫婦別姓 法制化を 国への意見書 9市町議会で可決

2020年9月29日 07時40分
 夫婦が希望すれば結婚前の姓を名乗れる「選択的夫婦別姓」を巡り、国に法制化を求める意見書の可決が県内の議会で相次いでいる。二十八日には、鹿嶋市議会が全会一致で意見書を可決。昨年三月に県内で先陣を切ったつくば市議会以降、意見書を可決した議会は九市町に達した。
 意見書提出を請願しているのは、県内在住者や出身者五人でつくる市民団体「選択的夫婦別姓を推進する茨城の会」。県内では先月までに、つくば、取手、牛久、龍ケ崎、守谷、つくばみらいの六市議会が意見書を可決。今月に入ってからは鹿嶋市のほか、土浦市が二十四日、阿見町が二十五日にそれぞれ意見書を可決している。
 鹿嶋市議会の意見書では「改姓によって築き上げたキャリアに分断が生じる例や、法的根拠のない旧姓の使用で不利益・混乱が生じる例は多い」と指摘。結婚を諦める人や事実婚を選ばざるを得ない人が一定数いるとした上で「家族のあり方が多様化する今、適切な法的選択肢を用意することは、国および国会の責務であると考える」と強調している。
 請願した鹿嶋市出身の会社員平松英里子さん(46)=東京都葛飾区=は取材に「どんどん理解が広がっているという実感がある。もっと意見書を可決する議会を広げ、法制化に向かっていきたい」と話した。
 最高裁は二〇一五年、夫婦同姓の民法の規定を合憲と判断する一方、夫婦別姓に一定の合理性を認めた上で、国会での議論を促した。しかし、国会の動きは鈍く、地方議会に働きかける活動が全国に広がっている。
 「茨城の会」が加わる「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」のまとめでは、合憲の判断を示すまで三十件だった意見書の数が五年で四倍以上に増加し、約百四十件となっている。(水谷エリナ)

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