優良運転者講習をスマホやパソコンで受講へ 警察庁が来年秋以降を予定

2020年9月29日 12時02分

◆混雑緩和に期待

 警察庁は29日、運転免許証更新時の「優良運転者講習」をオンライン化し、自宅のパソコンやスマートフォンで受講できる仕組みを取り入れる方針を決めた。来年秋以降、一部の都道府県警で試験導入後、全国で運用を始める予定。運転免許センターや警察署窓口の混雑緩和が期待される。
 警察庁は2021年度予算の概算要求で、新型コロナウイルス感染症対策として、オンライン講習(7700万円)のほか、逮捕状請求といった刑事手続きIT化を巡る調査研究費(400万円)、警察庁職員のテレワーク環境整備(14億8900万円)など計38億300万円を盛り込んだ。
 さらに、犯罪収益との関係が疑われる取引を人工知能(AI)で解析するシステム導入なども決め、警察業務のデジタル化を推進する計画だ。
 警察庁によると、優良運転者講習は過去5年間に無事故、無違反などのドライバーが対象で、更新時に30分間、最新の交通事情などの講義を受ける。19年は907万9538人が受講した。

◆再生中に操作ないと無効化を検討

 オンライン講習は、郵送される更新通知に記載された識別番号を打ち込むかQRコードを読み取ってログインし、講習用の映像を再生して受講する。映像を見ているか確認するため、再生中に操作が一定時間ない場合は無効化することなどが検討されている。
 受講後はこれまでと同様に、運転免許センターなどで適性検査や写真撮影を行い免許証を受け取る。オンラインは選択制で従来の講習も続ける。違反運転者講習などは引き続き実際の講義を受ける必要がある。
 約38億円の予算では、災害時に市民の情報提供を求める「写真・動画投稿サイト」の拡充や、小型無人機ドローン飛行現場でのオンラインによる所有者照会システムの整備なども決めた。
 犯罪収益との関係が疑われる取引のAI解析は1億500万円を計上し来年度から運用する。長く出入金のない口座への多額の入金や、短期間に繰り返される海外送金など、詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)で典型的な金の流れをAIに学習させ取引を解析し、都道府県警に情報提供する。昨年度の実証実験では、専門職員の解析に比べ高精度で犯罪関連の取引を抽出した。(共同)

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