全国の基準地価3年ぶりマイナス コロナ禍、需要急失速 下落地点60%に増加

2020年9月29日 18時44分

15年連続で地価最高も下落率は2位となった「明治屋銀座ビル」

 国土交通省が29日発表した7月1日時点の都道府県地価(基準地価)は、全用途の全国平均が前年比マイナス0.6%で3年ぶりに下落した。下落地点数の割合は60.1%で2年ぶりに半数を超えた。新型コロナウイルス感染症の影響により、ホテルや店舗といった商業地の需要が急失速した。経済活動の停滞が長引けば、回復を続けてきた地価が下落局面に転換しそうだ。
 上昇地点数は全体の21.4%、横ばいは18.5%で、ともに前年から減少した。国交省は、年間を通じてプラスでも、今年1月以降の後半だけでみると横ばい、下落の地点が多いと分析。
 新型コロナの影響では、先行き不透明感から投資を控えたり、訪日客激減による店舗、ホテルの売り上げ減少が地価の下押し圧力になったりしているという。今後は「社会経済の状況次第。下落傾向が続くか見通せない」としている。
 全国の商業地はマイナス0.3%で五年ぶりに下落し、住宅地はマイナス0.7%で下落幅が拡大。前年は28年ぶりに上昇した地方圏の商業地はマイナス0・6%で再び下落、住宅地はマイナス0.9%で下落幅が広がった。このうち札幌、仙台、広島、福岡の主要4市はいずれもプラスだが、上昇幅を縮めた。
 東京、大阪、名古屋の三大都市圏の商業地はプラス0.7%だが、上昇幅は縮小。住宅地はマイナス0.3%で七年ぶりに下落した。
 都道府県別の変動率がマイナスだったのは商業地が36道県、住宅地は42道府県。ともに前年より十増えた。
 地点別の上昇率1位は商業地、住宅地ともリゾートホテル開発が進む沖縄県宮古島市で、ともに35%超。最も下げた商業地は観光客が急減した岐阜県高山市の奥飛騨温泉郷、住宅地は周辺が土砂災害警戒区域などに指定された東京都日野市だった。
 最高価格は十五年連続で東京都中央区の「明治屋銀座ビル」(1平方メートル当たり4100万円)。前年より220万円(5.1%)下がった。
(共同)

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