新鮮野菜 路線バスに載せ 片品で早朝収穫、銀座のホテルへ

2019年6月27日 02時00分

路線バスに積み込まれるレタスの入った段ボール=片品村で

 関越交通(渋川市)と片品村、東武ホテルマネジメントなどは通勤・通学客を乗せる路線バスの空きスペースを使って同村産の野菜を東京・銀座のホテルに運ぶ取り組みを始めた。農家は配送の手配をする手間が省け、バス会社は路線維持のための新たな収入源を確保でき、ホテルは新鮮さで他との差別化を図れるという。 (渡辺隆治)
 農家は早朝に収穫した野菜を「道の駅 尾瀬かたしな」に持ち込む。野菜は箱に入れられて午前七時五十六分発の路線バスに積み込まれ、約五十分後に久屋原東バス停(沼田市)に着いたら近くのヤマト運輸沼田支店に引き渡される。
 ヤマト運輸は当日午後六時までに、コートヤード・マリオット銀座東武ホテル(東京・中央区)に野菜を届ける。野菜は同ホテルのレストラン「NYグリル&ブッフェ フィオーレ」で翌朝以降、サラダバーとして提供される。
 参加するのは村農産物直売所生産者組合に所属する約二百軒の農家。出荷する野菜はトウモロコシやトマト、大根、花豆などで、季節によって異なる。配送は原則一日一回。出荷量は一回で最大二十キロ。野菜の代金は村振興公社が配送料を上乗せしてホテルから回収する。
 十七日の初荷はレタス十八玉(約十キロ)。段ボール箱一個に詰められ、道の駅前のバス停から、尾瀬高校に通う生徒たちで混雑する路線バス最後部の荷物積載スペースに載せられた。出荷を見守った梅沢志洋村長は「村でつくった野菜のブランド力が上がれば」と期待を込めた。
 関越交通とヤマト運輸は昨年十月から、野菜を運ぶ区間を含む片品村と沼田市を結ぶ路線バスで、宅急便を輸送する「貨客混載」を開始。当初は一日一便だったが、今年五月からもう一便を追加している。

路線バスを使った野菜出荷事業の概要

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