アメリカ大統領選でトランプ、バイデン両氏が初の直接対決 候補者テレビ討論会

2020年9月30日 11時45分
 【ワシントン=金杉貴雄】11月の米大統領選に向けた第1回候補者テレビ討論会が29日夜(日本時間30日午前)、中西部オハイオ州クリーブランドで開かれた。再選を狙う共和党のトランプ大統領(74)=写真左、AP=と、政権奪還を目指す民主党のバイデン前副大統領(77)=同右、AP=が初めて直接対決し、激しい応酬が交わされた。
 連邦最高裁判所の判事人事を巡り、大統領選直前に保守派のバレット連邦高裁判事を任命しようとしていることについてトランプ氏は「われわれは前回選挙に勝ったので、選ぶ権利がある」と正当性を主張した。
 バイデン氏は、大統領選で既に不在者投票で数万人が投票していると述べ、「大統領選の勝者が選ぶべきだ」と反論。さらに、トランプ氏の狙いは最高裁判決の見直しによる医療保険制度改革法(オバマケア)の廃止だと強調し「既往症のある1億人の保険が取り除かれる」と批判した。
 新型コロナウイルスの感染拡大について、トランプ氏は「死者20万人は多すぎるが、中国のせいだ。私は中国からの入国禁止の措置をとって対応したが、当時バイデン氏は人種差別だと批判した」と攻撃。バイデン氏は「トランプ氏はウイルスの危険性を知りながら、国民をパニックに陥らせたくないと警告しなかった」と責任を追及した。
 所得税未払い問題についてはトランプ氏は「何百万ドルも払っている」と報道を否定。バイデン氏は、納税申告書を開示すべきだと主張し「大統領が税法を利用し、小学校の教諭よりも少ない税金しか払っていない」と批判した。
 大統領候補による討論会は10月15、22日と合わせて計3回。共和党ペンス副大統領と民主党ハリス上院議員による副大統領候補同士の討論会も、10月7日に行われる。投票日は11月3日。(ワシントン・金杉貴雄)

◆トランプ氏「左翼の言いなり」 バイデン氏「ふさわしくない」

29日、米オハイオ州クリーブランドで開かれた大統領選の第1回討論会で意見を戦わせるトランプ大統領(左)と民主党候補のバイデン前副大統領(右)=AP

 【ワシントン=白石亘】オハイオ州クリーブランドで29日夜開かれた、米大統領選の終盤戦のヤマ場となるテレビ討論会。新型コロナウイルス対策で聴衆を絞り込んだ静かな会場では、共和党のトランプ大統領(74)と民主党のバイデン前副大統領(77)が激しいののしり合いを繰り広げた。
 午後9時すぎ、トランプ氏は紺と赤のストライプのネクタイ姿、バイデン氏は青と白のストライプのネクタイ姿でそれぞれ登壇した。コロナ対策のため2人は握手もせず、顔を合わせると軽く会釈しただけで、初めての直接対決に臨んだ。
 これまで「トランプ氏はうそつきだ」「寝ぼけたジョー」などと互いに中傷合戦を繰り広げてきた両氏。トランプ氏はバイデン氏の発言中に「あなたは過激な左翼の言いなりだ」「あなたは47年間の政治人生で何もしなかった」などと何度も横やりを入れた。
 これに対し、バイデン氏は「あなたは本当に大統領にふさわしくない」と反撃。トランプ氏に批判されても、余裕のある様子を印象づけようとしてか、うつむき加減で笑みを浮かべ、受け流していたが「黙れ」などと感情的になる場面もあった。
 不規則発言はトランプ氏の方が目立ち、たまりかねた司会者が「率直に言うと、あなたの方が多く遮っている」とたしなめる一幕もあった。
 米メディアによると、テレビ討論会では通常、会場に1000人程度の聴衆が入るが、今年は聴衆同士が社会的な距離を保つため70人程度しか入場が許されなかった。メラニア大統領夫人(50)やバイデン氏の妻ジルさん(69)ら家族もマスクを着用して会場入りした。

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