若冲を西陣織で再現 伊勢崎市文化会館で作品展 4日まで

2020年10月1日 07時28分

忠実に再現された掛け軸が並ぶ会場=伊勢崎市で

 江戸時代の中〜後期に京都で活躍した絵師、伊藤若冲(じゃくちゅう)(一七一六〜一八〇〇年)の日本画を、西陣織で再現した作品展「西陣美術織 若冲 動植綵絵(さいえ)展」が九月三十日、伊勢崎市の市文化会館で始まった。伝統を受け継いだ職人による緻密な織りの掛け軸など約五十点が並ぶ。入場無料で、十月四日まで。
 西陣織は染めた糸を織り、細かな模様を表現できるのが特長。若冲の代表作で約十年をかけ完成させたという花や鳥を描いた三十幅の「動植綵絵」を、縦七十センチ、横三十五センチの掛け軸に仕上げた作品が中心だ。
 髪の毛の半分ほどの細さで十数色の絹糸を用意し、経(たて)糸は通常の三倍となる二千七百本、緯(よこ)糸は一万五千本を使い若冲の作品を忠実に再現している。会場には「群鶏図」や「老松白鳳図(ろうしょうはくおうず)」などもある。
 二〇一六年は若冲の生誕三百年で、繊細で色鮮やかな作品に人気と再評価が高まっている。一七年には「西陣」と呼ばれるようになり五百五十年の節目を迎えたため、京都市上京区の「西陣美術織工房」などでつくる実行委員会が企画して掛け軸を制作。その魅力を知ってもらおうと全国で巡回展を主催している。会場にはルーペがあり、肉眼では分からない織り目の細部も見られる。
 実行委員で、同工房の吉村昌人さん(49)は「西陣織そのもののと魅力を知ってもらいたい。会場で職人の精緻な技術を間近で見てほしい」と話した。
 午前十時〜午後五時。新型コロナウイルス対策のため入場時に検温などがある。最終日は午後四時まで。(市川勘太郎)

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