Go Toトラベル、東京発着旅行が追加 感染拡大の懸念や地域共通クーポンに疑問の声も

2020年10月1日 12時33分

羽田空港の国内線出発ロビーに掲示されている、GoToトラベル「地域共通クーポン」の案内=いずれも1日午前、東京都大田区で

 政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に1日、東京発着旅行が追加された。秋の行楽シーズン本格化を前に、新型コロナウイルス感染症で冷え込んだ地域経済の回復に期待がかかる。ただ、年末まで連休が少なく、平日の分散利用促進が課題となる。一方、1日始まった地域共通クーポンが地場店舗だけでなく大手全国チェーンでも使えることには疑問の声も出ている。
 新たに割引対象になるのは、1日以降に出発する東京行き旅行と、都民の旅行。政府は、東京を含め、新型コロナの感染が著しく増えた地域については、対象からの除外も検討する。除外に伴ってGoToを使った旅行を取りやめても、キャンセル料は取らないよう業者に求めるという。
 全人口の1割余りを占める都民の利用が進めば、旅行需要を押し上げそうだ。ただ、年内の祝日は11月の2回だけで、平日は会社や学校を休みにくい。利用者が土日に集中すれば、人の密集で感染を広げる恐れがあり、宿泊施設の経営を支える効果も限られる。
 政府は休暇取得の分散化、旅先で休暇を楽しみながらテレワークする「ワーケーション」普及を目指すとしている。
 地域共通クーポンは旅行代金の15%相当が付与され、旅行中の買い物、飲食のほか、博物館などの観光施設、バス、鉄道で使える。
 しかし、参加登録した店舗は全国約11万7千店にとどまる。既に登録した中には全国チェーンのスーパーや衣料品店、紳士服店も目立つ。国土交通省は参加可否の線引きが困難として除外しなかったが、省内からは「地元にお金が落ちなくなると困るのではないか」との声も出ている。
 「はとバス」(東京)はこの日、JR新宿駅を出発して山梨県のぶどう園などを巡る観光バスを運行。割引を適用しておりほぼ満席で、参加者のほとんどが都民だった。同社によると、都内観光ツアーも申し込みが相次いでいるといい、担当者は「東京でも『旅行に行って良いんだ』と思う人が増えていけばうれしい」と期待した。 (共同)

◆旅行客は歓迎…でも「時期尚早」の意見も

東京発着もGoToトラベルの対象となった初日。羽田空港の国内線出発ロビーを行き交う人たち

 政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に東京発着の旅行が追加された1日、玄関口の羽田空港では朝から各地へのフライトを待つ人らでにぎわい、JR東京駅でも旅行客の姿が見られた。「良かった」「楽しみだった」と歓迎する声の一方で、新型コロナウイルス感染拡大への懸念から「時期尚早」との意見もあった。
 羽田空港の国内線ロビー。東京都世田谷区の60代無職飯島妙子さんはGoToを利用し4泊5日で北海道を旅する。「8月末ごろに申し込み、後から都民が対象になってラッキーだった」と声を弾ませ「旅先では手洗いやマスクなど、東京での生活と同じ対策を続けたい」と話した。
 夫(65)と2泊3日で福井県内を観光する予定の世田谷区の女性会社員(64)は「コロナ禍になってから本格的な旅行は初めてで、心待ちにしていた。都民が対象になったのは遅いぐらい」と笑顔を見せた。
 東京駅を発着する東海道新幹線は空席が目立ったが、ホームではスーツ姿の会社員に交じって旅行客がちらほら。友人と大阪へミュージカルを見に行く東京都中野区の自営業加藤美佐子さん(71)は「感染に気を付けて楽しむつもり。思いがけずGoToの適用が受けられたので、お得になった分でお土産を買いたい」と上機嫌だった。
 憂慮する声も。兵庫県伊丹市に出張する千葉県習志野市の会社員豊田大さん(42)は「首都圏は感染者が多いので、旅行推奨はまだ早いのでは。自分は行く気にはなれない」と話した。
 JR東海によると、同社グループ会社の旅行商品の予約状況は9月までは前年比3割程度で推移していたが、10月は7割まで伸びている。 (共同)

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