「政策の場に男女のバランスを」自民・野田聖子氏に聞く 「熟成した女性候補育てる」

2020年10月2日 06時00分

インタビューに答える自民党の野田聖子幹事長代行

 野田聖子自民党幹事長代行が本紙のインタビューに応じた。同党の女性議員が7%に留まっていることを踏まえ、女性候補の育成を強化し、選挙で立候補しやすい仕組みを整備する考えを強調。「与党が女性議員を増やさなければ女性閣僚も増えない。国民が男女半々なのに、政策の場でバランスが取れていない」と語った。(聞き手・坂田奈央)

◆菅体制では「女性の違和感を改善する役割に」

 ―菅内閣の女性閣僚は2人で党の要職にも女性が少ない。
 「ほぼ完璧な組閣だったけど、女性のエンパワーメント(権限移譲)が全然ないとの指摘がある。そこは自民党の責任。(男女の比率が)実生活と政策決定の場で大きく違うことが、女性が感じる政策への違和感につながっているのではないか。それを改善するのが私の役割だと思っている」
 ―政治を志す女性を取り巻く環境に問題は。
 「メディアにも平等な報道をしてほしい。特に女性議員が指摘されるのは『能力』と『両立』の話。女性が大臣になれない理由として能力を疑問視されたりするけれど、能力のない男性議員が大臣をやった事実もある。家庭との両立ができるかどうかは、男性にも聞いてほしい。例えば小泉進次郎環境相に『育児と両立できますか』と。国全体の課題でも、当事者や被害者が女性だと『女性政策』にまとめられて視野が広がらずに滞る。意識改革をするべきなのは、政党だけではない」
 ―菅総裁から幹事長代行を打診された。
 「私はこれまで支持率が下がった時にポストの話が来ることが多く、今回は連絡が来ないと思っていた。そんな中、菅さんから電話があって『幹事長代行をお願いします』と。受けるかどうか悩んで『一国会議員でも当選9回になれば、ポストがなくてもいろいろ言えるから』と返した。すると菅さんが『最初から決めていた』『好きなことをしてください』とまで言ってくれた。それでも迷っていたら『命令です』と。ここまで言われたら、やはり120%応えなきゃなって」
 「おそらく菅さんの中に『女性枠』というのはなくて、ちょうど適齢期の私が選ばれたのかなと。法務相には上川(陽子)さんしかいないし、五輪相には橋本(聖子)さんしかいないでしょう。気付いたら女性だったね、みたいな。それが菅さんのフラットな登用の仕方なんだと思う」

◆「人材がいないと言わせない育成を」

 ―女性議員をどう増やす。
 「まず、党が開講した議員を目指す女性のための塾で熟成した候補を育てる。男性候補は地方議会で見つけられるが、女性はゼロの地方議会が多く、発掘が難しい。『女性は人材がいない』という言い訳をさせないよう候補を用意していく。また、党の広報を預かる以上、首相とも定期的に会って擦り合わせる。デジタル庁や不妊治療の保険適用など、いろんな言葉が先行している分、正しい情報を発信していきたい」

◆総裁選「若い世代のため推薦人ゼロに」

 ―総裁選を振り返って。
 「私にとっての総裁選は党員投票を行う正式な選挙を意味するので、(党員投票がなかった)今回は全然燃えるものがなかった。これから多様性が求められるなら、老若男女、志ある議員が誰でも予選に出て、意見を言える仕組みが必要になるのではないか」
 ―次も出馬を目指すか。
 「初当選の時から目指しているわけだから『聞くのがやぼよ』という感じ。私が総裁になったら、総裁選に出る条件である推薦人20人をゼロにしたい。それが若い世代へのプレゼントになると思うから」

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