大混乱の末ついに決着 東大の次期学長に副学長の藤井輝夫氏

2020年10月3日 05時58分

東大の新学長に選出され、記者会見する藤井輝夫氏=東京都文京区で

 東京大は2日、来年4月からの次期学長(総長)予定者に、副学長で生産技術研究所の藤井輝夫教授(56)を選出したと発表した。選考を巡っては学内から透明性を巡る疑義の声も上がっていたが、大学側は予定通り9月30日に教員による投票を行い、3人の候補者で最多得票だった藤井氏を2日の選考会議で全会一致で選んだ。来年4月1日に就任し、任期は6年間。
 藤井氏は東大工学部出身で応用マイクロ流体システムが専門。理事・副学長として社会連携や産学官の連携を担当している。会見で「コロナ禍も含め社会が困難な状況に遭遇するたび、大学は何ができるか考えてきた。社会の変化が早い今日だからこそ、長期的な視野を持ち新しい大学像を描いていくのが重要」と述べた。
 日本学術会議が推薦した一部の新会員候補を政府が任命しなかった件に関し、学問の自由と政治について見解を問われると、事実関係を詳細に把握していないとしつつ「大学としての自立性や自己決定は大事」と答えた。
 選考会議に対しては、最終候補の3人を選ぶ際に学内の代議員会の投票で1位だった候補者が残らなかったなどと、教員有志らが不信感を示していた。同会議の小宮山宏議長は会見で「望まれる総長像や選考プロセスはすべて学内で合意されたもの」と強調した。「投票は構成員との信頼関係の基礎として重要に位置付けてきた」と述べ、選考のあり方は検証と改善に取り組む方針を示した。(神谷円香)

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