一律10万円給付へ コロナ対策 補正予算成立

2020年5月1日 02時00分
 二〇二〇年度補正予算が三十日の参院本会議で与党と主要野党の賛成多数により可決、成立した。新型コロナウイルスの緊急経済対策の実施に向け、一般会計総額は補正予算として過去最大の二十五兆六千九百十四億円に上る。全国民への現金十万円給付を巡る混乱から、成立は当初の想定から一週間近く遅れた。支援を待つ個人や企業を支えるための対策の早期執行が課題だ。
 財源は全額を国債の発行で賄う。与野党からは、対応が不十分だとして第二次補正予算案の編成を求める声が早くも強まっている。政府は厳しい財政運営を迫られそうだ。安倍晋三首相は補正予算成立後、官邸で記者団に対し「厳しい状況の中で歯を食いしばって頑張っている皆さまへの支援を一日も早く届け、事業と雇用を必ずや守る」と述べた。
 経済対策の名称は「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」。全国民に十万円を配る「特別定額給付金」を実施するために十二兆八千八百三億円を確保した。自治体による支給は大型連休明けから本格化する。
 収入が半減した中小企業に最大二百万円、個人事業主に最大百万円を支給する「持続化給付金」は、五月一日から申請を受け付け、大型連休が明けた八日にも給付を始める。地方自治体への臨時交付金は一兆円を用意。休業要請に応じた事業者に支払う協力金などに活用できる。
 医療機関へのマスクの提供など、感染拡大防止策と医療提供体制の整備に一兆八千九十七億円を計上。感染終息後の消費喚起策として、外食や旅行の活性化などにほぼ同額の一兆八千四百八十二億円を充てた。感染拡大が続く現時点で、巨額の予算を手当てすることに野党からは批判も出た。
 企業の資金繰りを支えるため、納税猶予の特例などを盛り込んだ税制関連法も三十日、可決、成立した。

◆もらうには住民登録必要 先月27日時点で生存、出生 支給日は地域でばらばらに

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策となる二〇二〇年度補正予算が三十日、成立しました。全国民に現金十万円を配る「特別定額給付金」が目玉ですが、実はもらえないケースもあります。 (大島宏一郎)
 Q 誰がもらえるのですか。
 A 基準日の四月二十七日時点で生存し、住民票に記載された人です。二十七日以降に亡くなった人は対象ですが、二十八日以降に生まれた赤ちゃんへの給付はありません。
 Q 住民票がない人はどうなりますか。
 A ホームレスやネットカフェ難民は基準日を過ぎてからでも、自立支援センターなどへの住民票登録ができれば受け取れます。公園や路上は原則、住所とは認められません。海外から一時帰国し、ホテルなどに滞在する日本人の場合、国内に住民票がなければ対象外です。
 Q 世帯主がまとめて申請しますが、別居している人はどうなりますか。
 A 理由によって異なります。ドメスティックバイオレンス(DV)を受け、住民票を移さないまま世帯主と離れて住む人は、避難先の市区町村から受け取れます。被害を証明する書類は必要になります。一方、離婚協議中で別居しているケースだと、申請した世帯主の口座に振り込まれてしまいます。
 Q 国籍は関係ありますか。
 A いいえ。三カ月を超える在留資格を持つ外国人には配られます。
 Q いつもらえるのでしょうか。
 A 政府は五月中の支給を目指していますが、住んでいる地域でばらばらになりそうです。手続きを担う自治体も、事務経費を盛り込んだ予算を組む必要があるからです。さらに、人口が多いほど申請書の準備に時間がかかることも想定されます。

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