<かながわ未来人>「音の教室 カリヨン」開設20年 主宰・平松(ひらまつ)あずささん(44)

2020年10月5日 07時30分
 「子どもたちには、自分の好きなことを見つけ、『楽しい』を感じながら育ってほしい」。その思いから川崎市高津区末長で音楽教室「音の教室 カリヨン」を主宰する。今年、開設二十年を迎えた。
 二〇〇〇年、同区内の保育園の一室を借りて、園児を対象に教室を開いた。二十四歳の時だった。ただ音楽を教えるのではなく、曲に合わせて踊ったり、絵を描いたり、絵本に曲をつけて歌って聞かせ、子どもたちが物語の中に飛び込んだり。音によっていろんな方面から子どもたちの五感を刺激し、「何が楽しいか、それぞれの『好き』を発見して」と呼び掛けた。
 〇六年に長男を出産。わが子を実験台にゼロ歳児はどうしたら喜ぶのかを試した。「歌うだけではだめ。どんなテンポでレッスンをしたらいいのか」と試行錯誤しながらプログラム作りに取り組んだ。
 長男と歩んだ経験を基に、自宅近くの店舗の二階の部屋を借りてゼロ歳〜二歳児のクラスを始めると、最初は十数分しかもたなかった子どもたちの根気が一時間も続くようになり、親子一緒に楽しく取り組めるようになった。
 その後は人づてに子どもたちが集まり、十五人ほどの一クラスが三クラスに増えた。〇九年に生花店の倉庫を改装した現在の教室に移転。小学校六年生まで常時百人が通う規模に成長し、その後は市内三教室に。二十年間で通った子どもは千五百人を超える。
 新型コロナウイルスの影響で三〜六月までは教室を閉鎖し、オンラインレッスンに切り替えた。年に二回行っている子どもたちのコンサートは無観客で九月に開催。その模様を動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信すると、全国にいる「卒業生」や関係者などから大きな反響が届いた。
 子どもに付き添う母親らが会話を楽しめるよう、教室の横に喫茶店を併設している。手作り小物の販売などができるフリースペースも開設した。区内のさくらまつりの発起人で数々のイベントの実行委員長も務める。
 「二十年で子どもや保護者との、人と人のつながりの大切さを知りました。スタッフとの絆もそうです。子どもたちの『好き』と同じで、常に楽しいことにチャレンジしていきたい」(安田栄治)
<「まこちゃんのドロップス」> 平松さんが文と構成を担当し、2017年に「音の教室 カリヨン」が初めて自主制作した音楽絵本。主人公がドロップスをなめて動物などに変身し、自転車乗りや泳ぎができるようになる。大人になってドロップスがなくてもいろんなことにチャレンジできるという内容。この絵本を使った同教室オリジナルの指導ブック(楽譜集付き)も発売され、絵本とともに全国の保育園や幼稚園などで利用されている。問い合わせは、同教室=電044(872)9253=へ。

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