学術会議の任命拒否で菅首相「個別人事のコメント控える」 内閣記者会インタビュー

2020年10月5日 20時27分
 菅義偉首相は5日、内閣記者会のインタビューに応じ、日本学術会議の新会員候補6人の任命拒否について、首相の任命権に基づく対応だと強調した。政府は会議に年間約10億円の予算を投じているとして「会員は公務員の立場」と明言した。任命を拒否した具体的な理由は説明しなかった。

菅義偉首相(官房長官時代の8月27日撮影)

 首相は会員の人選について「法律に基づいて、内閣法制局にも確認の上、推薦者の中から首相として任命している」と語った。従来の選考方法について「現在の会員が自分の後任を指名することも可能。推薦者をそのまま任命してきた前例を踏襲して良いのか」と疑問を投げかけた。
 任命拒否の理由に関しては「個別人事に関するコメントは控えたい。総合的、俯瞰ふかん的活動を確保する観点から判断した」とし、詳しくは説明しなかった。対象の6人が特定秘密保護法や安全保障関連法などを批判していたこととは「一切関係ない」と語った。憲法が保障する学問の自由への侵害との指摘があることについては「全く関係ない」と強調した。
 政府が1983年の国会で、学会が推薦した学者を「その通り首相が形式的な発令を行う」と答弁したこととの整合性については、「それぞれの時代の制度の中で、法律に基づいて任命を行っている」とした。
 今回のインタビューは読売新聞、北海道新聞、日本経済新聞のインタビューに内閣記者会に常勤する19社が同席する形で行われ、3紙以外は質問できなかった。本紙も首相のインタビューを申し込んでいる。(清水俊介)

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