学術会議の新会員「法律に基づいて任命」<菅首相インタビュー要旨>

2020年10月5日 20時41分
 日本学術会議の新会員候補6人の任命見送りについて、菅義偉首相5日、内閣記者会のインタビューに応じた。菅首相は「(新会員は)法に基づいて首相として任命している」とする一方、「推薦された方をそのまま任命してきた前例を踏襲してよいのか考えてきた」とも語った。要旨は次の通り。

◆「会議は政府の機関、会員は公務員の立場」

菅義偉首相(官房長官時代の8月27日撮影)

 ―日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を拒否した理由は。政府は1983年、学術会議の推薦を受けて形式的に任命するとの立場を示したが、法解釈を変更したのか。
 「法に基づいて、内閣法制局にも確認の上、学術会議の推薦者の中から首相として任命している。個別の人事に関するコメントは差し控えたい
 「会議は政府の機関で、年間約10億円の予算を使って活動し、任命される会員は公務員の立場になる。現在の会員が自分の後任を指名することも可能。推薦された方をそのまま任命してきた前例を踏襲してよいのか考えてきた。会議は、省庁再編の際に必要性を含めて相当議論が行われ、総合的、俯瞰的な活動を求めることになった。総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から、今回の任命についても判断した」
 「過去の国会答弁は承知しているが、それぞれの時代の制度の中で、法律に基づいて任命を行っている」

◆「学問の自由とは全く関係ない」

 ―学問の自由を侵害するとの指摘をどう考える。6人が(安全保障関連法など)政府提出法案に反対の立場だったこととの関係は。
 「学問の自由とは全く関係ない6人についていろんなことがあったが、そういうことは一切関係ない。総合的、俯瞰的活動を確保する観点から判断した。これに尽きる」
 ―これまでの政権運営の手応えは。デジタル庁はいつ頃の創設を目指すか。
 「行政の縦割り、既得権益、あしき前例主義を打破して規制改革を全力で進め、国民のために働く内閣を立ち上げた。新型コロナの感染対策と経済の回復が最重要課題だ。デジタル庁は年末までに基本方針を示し、来年の通常国会で法案を提出するよう指示した」
 ―改憲では国会での合意形成をどう進めるか。
 「憲法審査会において各党が考えを示し、与野党の枠を超えて建設的な議論を行い、国民的な議論につなげていただきたい」

◆敵基地攻撃能力保有「憲法の範囲内で」

 ―敵基地攻撃能力保有についての考えは。
 「憲法の範囲内で、国際法を順守しつつ、専守防衛の考え方の下、与党ともしっかり協議をして引き続き検討をしていきたい」
 ―東京五輪の来夏開催は可能か。
 「コロナ対策に万全を期し、来夏にアスリートや観客にとって安心安全な大会を実現するため、国際オリンピック委員会(IOC)や大会組織委員会、東京都と緊密に連携して準備を進めていきたい」

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