<山崎まゆみのようこそ!バリアフリー温泉>介護福祉士と歩く湯河原(1) 入浴介助で家族も笑顔

2020年10月6日 07時44分

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 コロナ禍におけるバリアフリー温泉はどうなっているだろう。Go To トラベルキャンペーンが東京都民も対象に含まれることになり、私も取材を再開。神奈川県湯河原温泉を訪ねました。
 東京から一時間半ほどとアクセスのいいJR湯河原駅で介護福祉士の磯貝直美さんと合流。磯貝さんの視点で駅周辺を案内してもらいます。「駅の改札手前にあるトイレは広くて使いやすいです。電車の場合はここで用を足してください」。目印はたぬきの置物で、その奥にあるトイレ=写真<1>=です。
 昼食は駅から徒歩三〜四分で行ける地元の憩いの「珈琲WEST本店」でとりました。店内は広く、テーブルは車いすのまま入ることができる高さ。備え付けのいすは自由に動かせます。人気メニューはカツカレー。

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 続いて向かったのは、「ちぼり湯河原スイーツファクトリー」=同<2>。店内は車いすでも余裕で回転できる広さでフルフラット。一階に多目的トイレもあります。お菓子作りコーナーがあるので、お孫さんと一緒に楽しめそうです。
 磯貝さんは入浴が困難な観光客に向けて、宿泊先の部屋のお風呂か、その宿の貸切風呂で行う入浴介助サービス「三助(さんすけ)」も行っています。
 磯貝さんが塩瀬文昭社長と株式会社湊斗(みなと)を立ち上げたのが二〇一二年。介護の現場で諦めてばかりの高齢者を見てきたから、せめて湯河原を訪れる観光客には温泉を諦めることなく入浴を楽しんでほしいと「三助」を開始したそうです。
 「前もって電話でお客さまの身体の状態や旅の目的などを聞いておきます」
 当日は非日常を演出するために作務衣(さむえ)姿であいさつし、血圧と体温などバイタルチェックをします。次に鯉口(こいぐち)シャツと短パンに着替えて入浴介助をスタート。「初対面なのに、いきなり裸の付き合いをするわけですからね、和やかな空気になるように心がけています」

鯉口シャツ姿の磯貝さん(右)と加藤さん=神奈川県湯河原町で

 磯貝さんと共に「三助」をしている加藤由衣さんも「お客さまには『段差がありますよ』と動作をする前には声をかけて、驚かせないようにしています」と話します。
 利用者からは「家族では入浴させてあげられなかった」と大好評。コロナ禍でも「三助」の常連さんたちは来ているそうです。
 「いまはお客さまに私たちの健康状態をお伝えし、マスクをしてサービスをしています。入浴後のお客さまの表情はぐんとやわらかくなるんですよ」と磯貝さんはうれしそうにほほ笑みました。

◆データ

 入浴介助サービス「三助」 1人サポ−トが付いて料金は7500円。2人付くと1万5000円。延長の場合1人60分3500円。食事の介助もする。スタッフとの電話相談とサービス内容確認の後、見積もりをする。要問い合わせ。株式会社湊斗=電0465(46)7367

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