<ふくしまの10年・イチエフあの時 事故発生当初編>(11)高線量 過酷な収束作業

2020年10月6日 07時43分

高線量のがれきが散乱し、危険を知らせる表示=東京電力提供

 東京電力福島第一原発(イチエフ)では1、3号機原子炉建屋の水素爆発により、所内のいたるところに高線量のコンクリートのがれきや金属片などが転がっていた。
 作業員向けに作製された二〇一一年当時のサーベイマップを見ると、各所に高線量の地点や危険な地点が記され、非常に過酷な現場だったことがよく分かる。
 1〜4号機周りの山側敷地では、三月下旬で毎時三〜一三〇ミリシーベルトあり、放射性ヨウ素など大幅に減った六月でも〇・七〜五〇ミリシーベルトあった。近づくのも危険な一〇〇ミリシーベルト超の放射線を発するがれきが、あちこちに転がっていた。
 七月に現場に入った重機オペレーターの男性は「高線量がれきには赤のペンキで『×100(一〇〇ミリシーベルト)』『×200』などと書かれていた。重機で取り切れないがれきをやべぇなぁと思いながら、手作業で片付けた」と語る。
 建屋地下に大量にたまった超高濃度汚染水の移送が始まると、汚染水が流れる配管も放射線源となった。上に鉛マットを敷いて線量を下げ、作業員らは走って通り抜けた。
 七月末になると、格納容器の破裂を防ぐベント(排気)で使った1、2号機の排気筒の根元付近の配管で一万ミリシーベルト超が測定された。膨大な放射性物質がたまっており、十年近くたった現在も事故収束作業を妨げている。
◇ご意見はfukushima10@tokyo-np.co.jpへ

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