安倍前政権が2017年の日本学術会議の会員選考過程に関与 定員超える名簿を要求

2020年10月6日 12時15分
 日本学術会議が推薦した会員候補6人の任命を政府が拒否した問題を巡り、2017年の交代会員105人を決める際、定員より多い名簿を示すよう首相官邸が求め、会議側が応じていたことが6日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。16年の補充人事でも官邸が事前段階で関与していたことが判明しており、官邸が安倍政権時から継続的に、正式任命前の選考過程に深く関わっていた実態が浮き彫りになった。
 学術会議関係者も、定員より5人程度多めに推薦候補者をリストアップしていたと認めた。政府筋によると、杉田和博官房副長官が窓口となり、会議の会長らと新会員の選考について協議していたという。
 加藤勝信官房長官は6日の記者会見で「推薦は一義的には学術会議がする。その間にいろいろなやりとりがあり、議論は当然なされている」とした。
 政府関係者は「17年の時は会議側も政府の立場を理解し、それに基づくやりとりはできていた」と説明。「学術会議は政府の機関で、会員は特別公務員だ。政府に会員を選定する余地が全くないという方がおかしい」と語った。
 別の政府関係者は「105人より多い候補を示してもらい、学術会議側と調整した」と話した。こうした過程を経て、当時の安倍晋三首相が105人の会員を任命したという。
 16年には補充人事の際に安倍政権が候補者の任命に選考初期段階で難色を示していた。これを踏まえ、11年から17年まで会長だった大西隆東大名誉教授はテレビ朝日番組で「説明の仕方を工夫したという経緯がある」と述べた。
 日本学術会議法は、学術会議の推薦に基づき、首相が会員を任命すると規定。会員の任期は6年で、210人の半数の105人を3年ごとに選考する。原則として再任はなく、70歳で退職すると定めている。
(共同)

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