日産きょう株主総会 「ゴーン体制」決別なるか 西川社長に批判も

2019年6月25日 02時00分
 日産自動車は二十五日、株主総会を開きます。企業統治改革の柱となる「指名委員会等設置会社」への移行に必要な議案の承認を求め、日産は「ゴーン体制」と決別する節目にしたい考えです。総会のポイントをまとめました。 (森本智之)
 Q ポイントは。
 A 委員会等設置会社への移行では、人事面で自社側ポストの増枠を求めてルノーが反対に回る姿勢を表明。可決が危ぶまれましたが、ルノー首脳二人を受け入れることでまとまりました。議案はこのほか、新取締役候補十一人を選ぶ役員選任案などですが、日産株の43%を握るルノーがいずれも賛成のため、可決は間違いありません。
 ただ、西川(さいかわ)広人社長の続投は一定の株主が反対する可能性があり、求心力の低下につながりそうです。
 Q 何が問題なの。
 A 西川氏はゴーン前会長を支えた側近の一人です。青山学院大の八田進二名誉教授は「長年不正を見抜けなかった人がトップのままで企業統治を強化すると言っても説得力に乏しい」と批判します。
 Q 議案に賛成するかどうか投資家に助言する米国の大手二社も西川氏の再任に反対したようですね。
 A 助言を参考にする機関投資家は多いと言われ、一定の影響力があるとみられます。日産幹部も「それなりの反対票が集まることは覚悟している」と認めます。
 さらに社外取締役に再任予定の豊田正和氏や井原慶子氏、常勤監査役から社外取締役となる永井素夫氏ら、「ゴーン体制」から引き続き要職にとどまる人たちへの批判の声もあります。
 Q 業績も厳しい。
 A ゴーン前会長の拡大戦略が行き詰まり、日産の二〇一九年三月期決算は大幅な減収減益に。二〇年三月期は十年ぶりに減配となる見通しです。自動運転など先進技術開発の投資もかさみ、業績回復は容易ではありません。
 Q 肝心のルノーとの関係は。
 A ルノーは一貫して経営統合を求め、今回の委員会人事のようにことあるごとに日産側にゆさぶりをかけています。今月下旬の日仏首脳会談では日産、ルノーの関係が議題にのぼるとみられており、互いの政府を巻き込んだ激しい攻防は今後も続きそうです。

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