編集局運動部 森合正範「敗者のはい上がる姿を」

2020年10月15日 09時59分

運動記者はスポーツの現場で取材し、勝敗を分けたプレー、なぜ勝てたのかを専門的に書きます。
競技に精通していることはもちろん、選手の特徴や性格を把握した上で、冷静に試合を分析します。
紙面を見ると、優勝者やメダリストが多く扱われていますよね。
だけど、私が取材現場で目を奪われるのは「敗者」の方です。
練習や研究を重ねても、あと一歩のところで結果が出なかった。
悔しくて、感情があふれ、涙を流す選手もいます。
その姿は自分自身と重なります。
振り返ってみると、自分の人生、勝つことはまれで、失敗やつまずいてばかり。
そこからどうするか、どう立ち上がるのかをアスリートは教えてくれるのです。
先日引退を表明したボクシングの元世界王者、八重樫東さんはこう言いました。
「僕が誇れるのはチャンピオンになったことではなく、何度負けても立ち上がってきたこと」
敗れても諦めず、苦しみと向き合いながら
悔しさをばねにコツコツと課題を克服し、難敵に挑んでいきました。
一見、「超人」にみえる選手が人間臭く、少し身近に感じられませんか。
そのような姿を見ると「よし、オレも明日からまた頑張ろう」と思えるのです。
運動面では試合の勝敗だけでなく、スポーツ選手のはい上がる姿
人間ドラマを克明に伝えたいと思っています。
※執筆記者の所属は2020年10月1日時点のものです。
※森合記者が書いた「力石徹のモデルになった男 天才空手家 山崎照朝」が好評発売中。

関連キーワード

PR情報