最初の被害者の女性に「一緒に頑張ろう」と励まし殺害 座間事件公判

2020年10月6日 20時30分

東京地裁立川支部

 神奈川県座間市で男女9人が殺害、遺棄された事件で、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)での裁判員裁判第3回公判で6日、検察側は、強盗強制性交殺人罪などに問われた無職白石隆浩被告(29)と最初の被害者の女性=当時(21)=との通信記録を示し、女性が殺害される前、「生き抜こう」などと話していたことを明らかにした。

◆白石被告との交信記録に

 2人は17年8月、女性の殺害前日までの2週間、メッセージアプリ「カカオトーク」で交信。女性は自ら被告と連絡を取り「もう無理だ。死にた過ぎ」「首絞めで必ずお願いします」などと送ったが、1週間後には「やっぱり生きようと思います」と書き込んだ。白石被告は女性にまとまった金があると知り「死ぬのはよくない」と励ますようになった。
 女性の被告への口調には次第に親しみがこもり、呼び方も変化。2人は「何とか生き抜こう」「一緒にがんばっていこう」などと言葉を交わしながら、同居のため部屋探しを始めた。
 検察側によると、女性は不動産会社の従業員に「彼氏の洗濯物を週2回するためロフトが必要」「私が住んで彼が通う」などと説明。2人は交際中のように見え、女性は気分が高揚した様子で、無職の白石被告に「がんばって働いてね」と何度も言っていたという。

◆白石被告「ロフトが必要」

 2人で部屋を内見した際も、女性は「わー、きれい。ここにしよう」と言ったが、白石被告は「ロフトがある部屋がいい」と拒否。女性は同居準備のため被告の口座に約50万円を入金し、同居を始めた翌日に殺害された。
 一方、女性の承諾に基づく同意殺人罪を主張する弁護側は、女性が「死にたい」「殺されてもいい」などと書いた日記や過去の自殺未遂、精神科の入通院歴などを紹介。白石被告に殺害される直前まで、女性が他の男性に自分を殺すよう頼んでいた詳細なやりとりも証拠として提出した。(沢田千秋)

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