ゴーン容疑者逮捕後 3社連合の関係は? 自主性巡り駆け引き激化

2018年11月24日 02時00分
 日産自動車の会長を解任されたカルロス・ゴーン容疑者が経営の表舞台から去り、仏ルノー、三菱自動車を含む三社の経営体制はきしみを見せています。日仏連合の力関係はどうなっていくのでしょうか。 (矢野修平)
 Q 三社の資本関係はどうなっていますか。
 A 一九九〇年代、多額の負債をかかえて経営難に陥った日産はルノーに支援を仰ぐ形で九九年に資本提携しました。現在、ルノーの日産への出資比率は43・4%で筆頭株主となっています。一方、日産からルノーへの出資比率は15%。資本関係はルノー優位です。三菱自動車は二〇一六年に日産の傘下に入りました。
 Q 三社連合の関係はうまくいっているの?
 A ルノーと日産の間の「ねじれ」が問題視されています。ゴーン容疑者が主導した経営再建を経て、日産とルノーの立場は逆転しました。日産は従業員数一三・八万人で売上高は一一・九兆円(いずれも一七年度)。これに対してルノーは一八・一万人の従業員を抱えるが売上高は七・五兆円(同一七年)にとどまります。収益力で劣るルノーの純利益の半分は、日産株の保有から生じる利益とみられています。
 Q 「ねじれ」はどんな問題を生んでいるのですか。
 A ルノーの筆頭株主であるフランス政府が、日産への影響力を増そうと狙っています。一六年にはインド工場で生産を予定していた日産の小型車をフランスのルノー工場へ移管。フランスの国内経済に有利な経営判断も出てきました。自主性を守りたい日産側は反発していました。
 Q ゴーン容疑者の逮捕は、どう影響するのでしょうか。
 A 一部報道ではゴーン容疑者の後任人事について、日産が大株主のルノーに対し、指名を認めない意向を伝えたとされ、情報戦の様相も呈し始めました。両社に絶大な影響力を持っていたゴーン容疑者の「退場」で、今後の経営体制を巡る両社の駆け引きは激しくなっているようです。

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