認知症 見守ろう 松戸のパトウオーク 3→市内全15地区に 

2020年10月8日 07時20分

そろいのビブスを身に着け、地域の見守りに向かうオレンジ協力員ら=松戸市で

 認知症対策に力を入れている松戸市で、市民ボランティアによる見守り活動「オレンジパトウオーク」が今秋から、従来の三地区から市内全十五地区で行われるようになった。新型コロナウイルスの感染拡大で住民間の交流が減り、地域で声かけの必要性が高まる中、認知症の高齢者とその家族を支えていく。(牧田幸夫)
 同市では国の養成講座を受けた認知症サポーターのうち、専門職と連携して活動する「オレンジ協力員」が約八百人いる。認知症の人や家族、地域住民らが集う「認知症カフェ」の運営などを行ってきたが、今年はコロナ禍で多くのカフェが休止。市では明第二西、小金、五香松飛台の三地区で実施してきた「パトウオーク」を活動の柱に置き、全域で行うことにした。
 馬橋地区では今月一日、オレンジ協力員と馬橋地域包括支援センターの社会福祉士ら計八人が認知症啓発のシンボルカラーであるオレンジ色のビブスをまとい、同市中和倉と新作を一時間歩いた。
 元民生委員の石川和子さん(72)の案内で、認知症や介護が必要な高齢者宅などの情報を共有。一人暮らしの八十代の女性宅を訪ね、「元気? 困ってることはない?」などと声をかけた。また「健康長寿のためのお口の健康」と題した口腔(こうくう)機能のフレイル予防のチラシを手渡したり、ポストに投函(とうかん)した。
 この日のコースは住宅街の中に竹林があるなどウオーキングコースとしても飽きない。リーダー役の友山邦雄さん(71)は「パトロールしていると発見も多い。前回は町のごみ拾いも兼ねたが、楽しんで町歩きできる工夫をしていきたい」と話した。

◆栗カフェ 全国優秀賞

 松戸市の認知症対策の取り組みで、憩いの場である認知症カフェは市内に二十一カ所ある。このうち小金原地域包括支援センター(同市栗ケ沢)に設置され、センター職員とオレンジ協力員が運営する「栗カフェ」は全国的に高く評価されている。昨年度、全国キャラバン・メイト連絡協議会主催の「わがまちの認知症サポーターの活動事例」で優秀賞に選ばれた。
 選考理由として、同協議会は(1)週一回は必ず開催されるカフェとして、利用者の生活にリズムを与えている(2)利用者の半数は認知症の人で、クイズや手品を披露するなど、特技や趣味を生かし、生きがいを得られる仕組みになっている−としている。

表彰状を受け取るオレンジ協力員の中村恒久さん=同市栗ケ沢で

 新型コロナウイルスの感染拡大で、三月から七月に延期された全国表彰式の中止が決まり、市は今月六日に同センター近くの病院施設で独自の表彰式を開催。郡正信・市福祉長寿部長が同協議会からの表彰状をオレンジ協力員を代表して中村恒久さん(79)に手渡した。
 コロナ禍で本年度の栗カフェは休止中だが、今月から敷地内の畑を交流の場とし週に一度の活動を再開する。中村さんは「野菜などの種を植えて成長の過程を楽しんでもらう。癒やしにもなる」と話している。(牧田幸夫)

関連キーワード

PR情報

千葉の最新ニュース

記事一覧