動画で「台風 早め避難を」 加須などの利根川流域左岸住民向け 昨年の台風踏まえ、河川事務所が作成

2020年10月8日 07時21分

早期避難を呼び掛ける動画の一場面。広域避難をしたときにかかる時間のシミュレーションも紹介されている(利根川上流河川事務所提供)

 昨年十月の台風19号の経験を踏まえ、利根川上流河川事務所(久喜市)は、加須市北川辺地域など利根川中流の左岸にある自治体の住民に対し、川の氾濫につながる大雨が予想される場合に早期避難を呼び掛ける動画を作成した。関係自治体のホームページなどで公開している。(寺本康弘)
 この地域は、利根川が氾濫した場合、想定される浸水の深さが五メートルを超える場所が多く、二週間以上にわたって水が引かない恐れがある。このため、大雨の際には住んでいる自治体にとどまらず、市外や町外に逃れる広域避難が求められている。
 一方で動画内では、加須市北川辺地域や茨城県古河市など三市二町の浸水想定区域内の住民が、車で一斉に避難を開始したというシミュレーションで、避難完了までに八時間程度かかると説明。一部の道路や橋に車が集中することで大渋滞が発生するためで、状況が深刻になる前の、より早い段階での避難開始が重要だとしている。
 昨年の台風19号の際も、加須市が午前一時に北川辺地域に避難指示を出した後、住民の車が利根川右岸に向かう橋に集中して大渋滞が発生した。市民アンケートでは、多くの住民が「一時間以内」に避難できたとした一方で、中には避難にかかった時間を「三時間以内」や「四時間以内」と回答した人もいた。
 河川事務所によると、シミュレーションでは避難所の収容能力は考慮していない。今年は新型コロナウイルスの影響で、避難所の収容人数が通常より少なくなることが予想されるため、避難にはシミュレーションより時間がかかる可能性もある。
 河川事務所の担当者は「早め早めに浸水被害の及ばない地域への避難をしてほしい」と呼び掛けている。動画は約二十分。「利根川四県境広域避難啓発動画」で検索。

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