池袋暴走事故初公判で飯塚被告が無罪主張「車に何らかの異常が発生」

2020年10月8日 11時52分

池袋暴走事故初公判の傍聴券を求める人たち=東京・霞が関で

 東京・池袋で昨年4月、暴走した車に母子がはねられて死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長飯塚幸三被告(89)の初公判が8日、東京地裁(下津健司裁判長)であった。飯塚被告は「アクセルを踏み続けたことはないと記憶している。車に何らかの異常が発生し、暴走した」と起訴内容を否認し、無罪を主張した。
 飯塚被告は冒頭、「心からおわび申し上げます。最愛のお2人を亡くされた悲しみと心痛を思うと言葉がございません」と話し、頭を下げた。
 事故は高齢ドライバーの事故対策を巡る議論が進む契機となり、運転免許証の自主返納は大幅に増えた。
 起訴状などによると、飯塚被告は昨年4月19日正午すぎ、豊島区東池袋4の都道で、ブレーキと間違えてアクセルを踏み続けて時速約96キロまで加速し、赤信号を無視して交差点に進入。横断歩道を自転車で渡っていた近くの松永真菜まなさん=当時(31)=と長女莉子りこちゃん=当時(3つ)=をはねて死亡させたほか、通行人ら男女9人に重軽傷を負わせたとされる。
 飯塚被告と同乗の妻は胸骨を折るなどして入院。退院後の昨年5月、東京都公安委員会は飯塚被告の運転免許の取り消しを決めた。
 警視庁からの書類送検を受け、東京地検が今年2月、在宅起訴した。真菜さんの夫拓也さん(34)は被害者参加制度を使って裁判に参加する。 (山田雄之)

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