池袋暴走事故 遺族らが会見「うわべだけの謝罪」無罪主張に落胆

2020年10月8日 21時08分

初公判を終え、記者会見する松永拓也さん(左)と、亡くなった真菜さんの父上原義教さん8日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 東京・池袋の暴走事故で妻の真菜まなさんと長女莉子りこちゃんを亡くした松永拓也さんら遺族は、8日の初公判後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見した。飯塚幸三被告(89)が無罪を主張したことに、拓也さんは、「車の不具合を主張するなら謝ってほしくなかった」と語気を強め、真菜さんの父の上原義教さん(63)は「うわべだけの謝罪。悔しくてならない」と声を震わせた。

◆目をそらされた「謝るなら罪を認めて」

 「2人の命と遺族の無念さに、心の底から向き合っているのか。謝るならしっかりと罪を認めてほしい」。拓也さんは会見で、無罪を主張した飯塚被告を非難した。
 上原さんは「大切な娘と孫を奪われた。とてもつらくて、苦しくて…。飯塚被告の姿を見て、またそんな思いで胸がいっぱいになりました」と涙ぐんだ。

初公判を終え、亡くなった妻の真菜さんと長女の莉子ちゃんの写真を前に記者会見する松永拓也さん

 拓也さんは公判中、一度だけ飯塚被告と目が合ったが、「すぐそらされてしまった」という。飯塚被告は謝罪の際に遺族が座る席に体を向けたが、目は合わなかった。「罪に向き合っていない」と感じたという。
 会見場の拓也さんの席の前には妻子の遺影が。2018年のクリスマスに撮影した写真で、晴れ着姿の真菜さんも莉子ちゃんも楽しそうに笑っている。
 もう2度と見られない2人の笑顔。被害者参加制度を利用し、飯塚被告に質問する予定の拓也さんは、「罪に向き合ってほしいと伝えたい」と語った。(井上真典)

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