大麻合法化を巡ってNZで世界初の国民投票 

2020年10月8日 22時27分

6日、ニュージーランド・クライストチャーチで、総選挙を控えメディアを前に話すアーダン首相=ゲッティ・共同


 【シドニー=共同】ニュージーランドで17日に行われる総選挙にあわせ、嗜好しこう用大麻の使用合法化の是非を問う国民投票が行われる。国民の多くが大麻を使用した経験があるとされ、医療用大麻の利用も認められていることから賛成派が多いとみられていたが、健康への懸念などから反対派も勢いを増しており、国論を二分している。

◆アーダン首相も使用歴「あります」

 嗜好用大麻は2013年、世界で初めて南米ウルグアイで合法化され、カナダが続いた。国民投票で合法化の是非を問うのはニュージーランドが初めて。賛成が過半数に達すれば、次期政権が合法化の法案を国会に提出。20歳以上であれば、認可された店舗で乾燥大麻を1日当たり14グラムまで購入し使用できるほか、個人で最大2株、1世帯当たり最大4株の栽培が可能になる。
 同国では、大麻使用の有無を調べた調査で対象者の約8割が使用経験を持っていたケースもある。9月30日には、総選挙の討論会で大麻使用歴を問われたアーダン首相が「あります。ずっと前に」と答えている。
 国民投票の実施が決まった18年ごろは賛成派が圧倒的に優勢だったが、健康への影響を心配する声が高まり、今年8月下旬の世論調査では賛成、反対とも49.5%となるなど拮抗きっこうしている。
 反対派は、大麻は特に若者の認知機能や記憶力にダメージを与え、呼吸障害などを助長すると懸念。他の違法薬物に手を染めるきっかけとなるとも指摘する。
 一方、賛成派のヘレン・クラーク元首相は、海外での調査結果をもとに「大麻はたばこやアルコールと比べ、健康への有害性は著しく低い」と主張。同国の先住民マオリが大麻所持で摘発されるケースが白人より多いとされ、捜査当局に対するマオリの不信感も根強いことから、合法化で大麻所持や使用を「非犯罪化」することが必要だと訴えている。

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