無症状の感染者がいるのはなぜ? 過去に似たウイルス?<新型コロナQ&A>

2020年10月10日 06時00分
 新型コロナ感染者のうち軽症、無症状患者のホテルなどの宿泊療養が徹底されます。重症化する人がいる一方、感染しても無症状のまま回復する人がいるのはなぜでしょうか。

 Q 無症状とは。
  新型コロナに感染しても、最長14日間とされる潜伏期間に症状が出ない人です。集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」では乗員乗客712人が感染しましたが、331人(46%)は無症状でした。
 Q なぜ、症状が出ないのですか。
  理由は分かっていませんが、過去に新型コロナに似たウイルスに感染した際に抗体ができ、その抗体が新型コロナに対しても一定の働きをする「交差免疫」が生じているという説などが注目されています。シンガポールやドイツなど海外の複数の研究チームが、新型コロナに感染経験がない人を調べた結果、新型コロナに反応する免疫細胞「T細胞」があったとする論文を発表しています。
 東京大の児玉龍彦名誉教授もこれに着目する1人です。児玉教授らが新型コロナの抗体検査の結果を分析したところ、軽症者は新しい病原体に感染した初期にできる「IgM」と呼ばれる抗体が増えにくい傾向があると分かりました。既に似たような抗体があり、交差免疫の働きがあったとみられます。
 Q 似たウイルスとは。
  新型コロナ以外に、コロナウイルスは6種類が確認されています。症状が風邪と同じ程度で、新種と把握されないまま過去に流行していたウイルスが存在する可能性があります。
 Q 無症状の人から周囲に感染することはあるの。
  新型コロナは症状が表れる2~3日前から他人にうつす可能性が海外の研究で指摘されているので、感染が疑われる人は注意が必要です。(井上靖史、小沢慧一)

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