理由示さず任命拒否「憂慮」 数学、物理などの自然科学系93学会が緊急声明

2020年10月10日 06時00分

日本学術会議

◆早期解決を期待

 日本学術会議の新会員候補6人を菅義偉首相が任命を拒否した問題で、日本数学会や日本物理学会など自然科学系の93学会が9日、「政府により理由を付さずに任命が行われなかったことに関して憂慮している」との緊急声明を発表した。「従来の運営をベースとした対話による早期の解決」を望んでいる。
 今回の問題で、自然科学系の学会が共同で緊急声明を出したのは初めて。日本数学会、日本地球惑星科学連合、日本物理学会の3学会と、自然史学会連合または生物科学学会連合に加盟する90学会が声明を出した。

◆「国民のためにも学術会議は重要」

 この日夜、学会と学会連合の代表5人がオンライン会見に登壇。永江知文・日本物理学会会長は「理由を示されないことが一番大きな問題。忖度しないといけないのは科学者から見たら非常に変だ」と指摘した。寺杣友秀・日本数学会理事長は「数学者は公平性や厳密性を重んじる傾向にあるが、いろんな考え方があるからこそ有用な議論ができる。『この種の人はいらない』という考え方にはとても敏感だ」と語った。
 小林武彦・生物科学学会連合代表は「研究成果を国民に還元するためのハブ(中継地)として、学術会議は非常に重要」と強調した。(増井のぞみ)

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