勝利を確実にしたバイデン氏ってどんな人? ラストベルト生まれ “中産階級のジョー” 過去には多くの失言も<アメリカ大統領選>

2020年11月8日 02時35分

9月29日のテレビ討論会でトランプ氏と対決するバイデン氏(AP)

 米大統領選で勝利を確実にした民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)は、1942年11月20日、ラストベルト(さびついた工業地帯)の一角を占める東部ペンシルベニア州スクラントン市で生まれた。両親ともアイルランド系の血を引く。4人きょうだいの長男で10歳の時、父親が失職し、隣のデラウェア州ウィルミントンに引っ越す。父親はその後、自動車の販売員として一家を支え、バイデン氏は自らを「中産階級のジョー」と称する。
 子どもの頃から重度の吃音きつおんに苦しみ、本人は今もまだ症状があることを認めている。今年8月の民主党大会では、吃音に苦しむ13歳の少年が登場。バイデン氏から励まされたと語り、大きな反響を呼んだ。
 シラキュース大法科大学院を修了。在学中に最初の妻ネイリアさんと出会い結婚し、子ども3人が生まれる。弁護士や地元郡議員などを経て72年、29歳の若さで上院議員に当選した。しかし6週間後、クリスマスツリーを買いに出掛けた妻と1歳の長女を交通事故で失い、長男、次男も重傷を負った。息子たちの世話のために議員職の辞退も考えたが、思いとどまり、地元から片道1時間半かけて電車通勤を繰り返した。
 2009年まで6期36年。この間、司法委員長として、1993年には、今年9月に亡くなった連邦最高裁のリベラル派判事ルース・ギンズバーグ氏の指名承認公聴会を取り仕切った。外交委員会にも長く在籍し、09年に副大統領に就任して8年間、外交経験が浅いオバマ大統領を支えた。
 失言が多く「私かトランプか投票に迷っているなら、君は黒人ではない」と発言して物議を醸したことも。議員時代の事務所の元スタッフ女性から90年代に性的暴行を受けたと訴えられたが全面否定している。
 大統領選には過去2回出馬。16年にも出馬を模索したが、前年に長男ボー氏を脳腫瘍で亡くし、失意の中断念。ボー氏は父の出馬を望んでおり、今回の出馬につながった。カトリック教徒で当選すれば、ケネディ以来2人目となる。身長182センチ、体重81キロ。家族がアルコール問題を抱えていたことから自らは酒を飲まず、アイスクリームに目がない。77年にジル夫人と再婚し、1女をもうけている。(アメリカ総局・岩田仲弘)

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