持続化給付金、相見積もりなく外注費膨張か 異例の「中間検査」結果

2020年10月13日 05時55分
 国の持続化給付金事業で再委託や外注が繰り返された問題で、不透明な業務や支出の無駄がないかをチェックする「中間検査」を行っていた経済産業省は12日、検査結果を公表した。契約済みの全ての外注(61社分)で、費用を抑えるための複数業者による相見積もりを取っていないことが判明したが、経産省は「市場価格より高いが、不当な請求とは言えない」と結論づけた。(皆川剛)
 検査対象は契約額1億円以上の64社。2020年度一次補正予算が成立した4月30日から6月30日までを検証した。予算上の事務費は294億円に上り、このうち人件費が7割を占める。
 検査結果によると、審査(事務費78億円)、申請サポート(137億円)、コールセンター(12億円)にかかった人件費は、大手人材派遣会社の平均派遣料など複数の市場価格と比較し、いずれも市場平均より高額だった。ただ、緊急に多数の人を確保する事情があったとして、外部の公認会計士の意見も踏まえ、「不当とは言えない」と結論づけた。
 一方、元請けの一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」と再委託先の電通の人件費については、相場との比較はせず、給与をもとに省内マニュアルに基づき計算した額が正しいかを確認するにとどめる。
 検査結果は、12日に開かれた経産省の調達のあり方を見直す検討会でも報告された。検討会の梶川融委員長は「一定の経済的合理性のある範囲内での支出だと受け止めた」と述べた。

持続化給付金の委託問題 
中小企業などに支給する持続化給付金で、経済産業省は2020年度1次補正予算分の事務をサービスデザイン推進協議会(サ協)に769億円で委託した。サ協は749億円で、サ協設立に関与した電通にほぼ丸ごと業務を再委託。電通からは子会社や、パソナなど協議会の関連企業に外注が繰り返され、予算の無駄遣いとの批判が上がった。批判を受け、経産省は業務の執行体制をチェックする異例の「中間検査」を実施した。

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