コロナと監視社会考える 国、企業の個人情報利用に警鐘 横浜でオンライン講演会

2020年10月13日 07時41分

新型コロナと監視社会についてオンラインで講演する小笠原みどりさん=横浜市神奈川区で

 監視社会を研究するカナダ在住のジャーナリスト小笠原みどりさんが、新型コロナウイルス対策に乗じた人権侵害のリスクを説くオンライン講演会が十一日、横浜市神奈川区のかながわ県民センターで開かれた。
 「新型コロナと監視社会」と題した講演は、市民団体「盗聴法に反対する市民連絡会」が主催した。
 小笠原さんは元朝日新聞記者で、米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン氏に二〇一六年にインタビューしたことで知られる。
 小笠原さんは、新型コロナウイルス対策という緊急事態を突破口に、政府によるビッグデータ利用やプライバシー侵害が進むリスクを危ぶむ。
 実際、個人情報保護制度は近年、個人情報をビジネス利用したい企業や産業界側に有利な方向に進み、制度の趣旨からは後退しているという。「欧州では、『データの大量収集は違法』という判決も出ている。企業のデータ収集には、透明性のあるルールや目的外使用に対する罰則など、きちんと個人の権利を守る個人情報保護の法制度を具体的に働き掛けていく必要がある」と指摘する。
 政府が固執するマイナンバーによる国民管理などの動きも見逃せない。「ウイルスのパンデミックだけではなく、強権政治のパンデミックも起きようとしている。コロナ対策のための『行動変容』ばかりが求められ、普段の指標を見失ったときに、新しいことを通そうという動きはますます進む。自由と平等、民主主義がそこにあるのかを問い返さなければいけない」と訴えた。 (中山洋子)

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