<新型コロナ>版画展収益で看護学生に奨学金 女性支援の民間団体 芸術家の発表の場にも

2020年10月14日 07時15分

篠田桃紅さんの作品を前に笑顔を浮かべるジェイン・グライムズ会長(右端)とCWAJの会員ら=東京都品川区で

 新型コロナウイルスの影響で経済的に厳しい看護学生と芸術家を支援しようと、女性の教育や文化活動を支援する民間団体が、オンライン版画展を開いている。収益金は、首都圏と福島県で看護師を目指し学ぶ女子学生向けの奨学金と、出品者に分配する。(畑間香織)
 一般社団法人「CWAJ(カレッジ・ウイメンズ・アソシエーション・オブ・ジャパン)」(東京都品川区)の主催。百七歳の篠田桃紅(とうこう)さん、横尾忠則さん(84)ら有名美術家をはじめ、若手や美大生ら二百三十一人が二百三十五点を出品。一点あたり三千〜四十万円で販売する。
 CWAJは一九四九年に発足し、会員は国内をはじめ米国やオーストラリアなど二十四カ国の女性三百四十人。これまで八百五十七人に約十億円の奨学金を支給してきた。活動の原資として五六年からほぼ毎年版画展を開催し、過去には棟方志功も出品した。海外の企業や個人が購入、寄付をし、日本の版画を世界に発信する役割も担ってきた。

手鏡を眺める女性を描いた平塚雄二さんの銅版画「FAN ART, IN FRONT OF MIRROR」(いずれもCWAJ提供)

 今回はコロナ禍を受け、支援や作品展示の方法を検討。東日本大震災後の二〇一二年から支援を続ける福島県立医科大の看護学生に加え、東京、神奈川、千葉、埼玉の一都三県の大学で看護を学ぶ女子学生も対象に、一人五十万円を給付する奨学金を新設した。オンラインで展示会を開くことで、作品発表の場を失った芸術家も後押しできると考えたという。
 CWAJのジェイン・グライムズ会長(52)=東京都港区=は「夢の実現を応援してくれる人の存在に勇気づけられたという奨学生もいた。幅広い技法や表現の作品を見て、支援をしてほしい」と話す。

東京タワーを5色で表現した湯浅克俊さんの木版画「Tokyo 2100」

◆オンラインで31日まで

 「2020CWAJオンライン版画展」(http://cwaj-gallery.jp/)は、31日午後11時59分まで開かれ、先着順で作品を購入できる。
 1人50万円の奨学金は、CWAJのウェブサイトから願書をダウンロードし、21日から28日(消印有効)までに郵送で申し込む。福島県立医科大および1都3県の看護系大学で学ぶ2、3年生の女性が対象で、年齢不問。版画展の収益に応じ、支給人数を決める。問い合わせはメール=Publicity@cwaj.org=へ。

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