コロナで1開戦終戦 リポビタンカップ日本選手権

2020年10月2日 01時00分
 リトルシニアの甲子園「リポビタンカップ第48回日本リトルシニア野球選手権大会」(東京中日スポーツなど後援)は9月20日、1回戦8試合は行われた。しかし翌朝、出場チームの関係者に陽性者が出たという理由で、大会の打ち切りが通達された。球場に向かっていた選手たちは、涙ながらに引き返し、大会は終了した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年の8月初旬から9月20〜22日に延期、チーム数も例年の半分の16チームでの開催が予定されていた。 (瀬川ふみ子)


武蔵府中 タイブレーク8回サヨナラ負け


 春夏連続全国大会出場となった武蔵府中は、初戦で大阪の豊中と対戦。
 永野寛己が二塁打を含む2安打、萩原悠埜も二塁打、稲坂陽のヒットなどで走者は出すものの5回まで得点できず。だが、2点を追う6回表、4番・萩原、5番・団之原樹の連打後、7番・内田弘信が右中間に2点タイムリー二塁打。終盤、ついに同点に追い付いた。

[photo] 武蔵府中は内田のタイムリーで同点に追い付いたが延長タイブレークで惜敗


 だが、タイブレークとなった延長8回裏、7回からリリーフしていた早貸将太郎がスクイズを外し、捕手もその球を止めたが…ホームに走り込んできた三塁ランナーへのタッチが間に合わず、無念のサヨナラ負けとなった。
 稲坂主将は「目標にしてきた投手中心の守りの野球ができたと思いますが、終盤のチャンスでみんなが打てなかったことが悔いが残ります。今年はコロナで大会ができないと思っていたのですが、この時期まで野球することができ、全国大会を開いてくれた連盟の皆さん、応援してくれた家族や地域の皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです」。また、先発して6イニングを投げ、被安打3、自責点0の好投をみせた加藤達哉は「調子は良かったし、自分ではちゃんと投げられたと思います。負けたのは悔しいけど、今度は高校でエースになることを目指して頑張ります」と元気に話した。




佐倉 バスの中で涙…


 佐倉は東北楽天と対戦。4、5回と1点ずつを失い、0−2で迎えた最終回、子安秀弥主将がヒットで口火を切り、続く斉藤夢明の適時三塁打で1点。なおも代打・永嶋七海の内野安打で同点に追い付いた。延長タイブレーク8回表、佐倉は石塚裕惺、斉藤の適時二塁打、永嶋の適時打、小林聖周のこの試合4本目のヒット、本郷翔大の適時打などで一挙8得点。裏の東北楽天の攻撃をゼロに抑え、苦しみながら初戦を突破した。
 だが、翌朝、準々決勝に向けてバスで向かっている中で、まさかの「大会打ち切り」の連絡が入った。バスは高速を降りUターン。都内から千葉の佐倉市へ向かう車中、みな涙…。グラウンドに戻り、指導者からの最後のミーティングを聞いている間、また選手たちはすすり泣いたという。
 子安主将は「まさか昨日の試合が仲間とやる最後になってしまうなんて…。昨日勝った勢いで今日も明日も勝って優勝したかったです…。監督から『これで野球は終わりじゃない。これからも頑張れ。ここまでよく頑張った』と言われ、ぐっときました…」と力なく話し、初戦で4安打した小林は「この仲間とここまで頑張ってきたから最後の大会で優勝したかった。昨日の試合で打てたし、今日も次につなげるバッティングでチームに貢献して勝ちたかった。すごく残念です…」とやるせない表情をみせた。
 佐倉の優勝への道はコロナに閉ざされた。




世田谷西 悔しい終戦


 大会連覇を狙う世田谷西は初戦で金沢と対戦。
 2回に小竹遙斗の適時二塁打、中澤漣の適時打で3点先制すると、3回には副島拓人の適時二塁打、清原勝児の犠飛で2点。5回には二宮士の二塁打に副島の適時打で1点。そして6回には小竹のヒットを口火に、高橋海翔、延末藍太の連続二塁打、二宮、副島適時打、さらに清原の2点適時二塁打も飛び出し一挙7得点。投げては中澤〜中村海斗〜福井直睦とつないで強打の金沢打線を3点に抑え、6回コールド勝ちした。 
 最高のスタートを切り、連覇に向けてあと3勝に迫ったが…翌朝、まさかの“大会打ち切り”の連絡。すでに球場について球場でその一報を聞いた選手もいれば、まだ球場に向かう車中に聞いた選手も…。一様にがっくりし、声も出なかったという。
 初戦で好投した中澤は「全国大会の雰囲気はすごくて、そんな中、ボール先行になってしまったけど、勝てて良かったです。中止と聞いたときはショックでした。でも、気持ちを切り替えて前を向いて頑張っていこうと思います」と静かに話し、初戦で全国大会初登板し1イニングをゼロに抑えた福井は「春の全国ではメンバーではなかったので、ようやくベンチに入って、緊張しながらも投げられてうれしかった。こういう終わり方は悔しいけど、ここで野球をやれた経験を生かし、高校でも活躍したいと思います」と話した。




 ▽1回戦
世田谷西(関東)13−3 金沢(東海)
中野(信越)6−3 広島佐伯(関西)
佐倉(関東)10−2 東北楽天(東北)
豊中(関西)3−2 武蔵府中(関東)
青森山田(東北)5−3 静岡裾野(関東) 
大宮(関東)3−0 京都木津川(関西)
大分中学(九州)4−3 札幌新琴似(北海道)
浜松南(関東)7−3 尼崎西(関西)

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